赤い手錠

最初はお弁当を包んでいたんです

彼と久しぶりに出かけることになったので
お弁当持って行こうと思って
ハムと玉子焼きときゅうりのサンドイッチを作って
彼に食べてもらいたくって・・・
美味しいって言ってもらえるかな？って・・・
二人分のサンドイッチは結構かさばるので
いつものナフキンじゃ包めそうにありません
風呂敷？じゃあ大き過ぎるし
第一、 色気無さすぎ・・・
あっ！そうだ！
バンダナなら、普通のナフキンより大きいから包めるかも
切るときにちょっと崩れてしまったりしたサンドイッチは
ラップにくるまり
赤いバンダナに包まれて
カワイイお弁当になりました。

あ～！もうこんな時間だ～
彼が迎えに来てくれる時間が迫っています
私は自分の最後の仕上げをするために
鏡の前に走っていきました。

よし！
顔、ＯＫ！
髪の毛ＯＫ！
お弁当入れて・・あ～お茶忘れてた～・・・
ん～でも、パンにお茶は変だから缶コーヒーでも買おうっと
鍵確認！
ドアノブをがちゃがちゃ回して
約束の場所までダッシュです。

私の家の近くにある公園の横
いつものように車を止めて、タバコをくわえて
彼は待っていてくれます
お待たせ～～
おう！
彼は車に乗り込みます
私もドアを開けて助手席に乗り込みました。