雷落ちて・・・

皆さん，こんにちは！
９月ももうすぐ真ん中なのに，
まだまだ暑いですね。
夏バテなど，していませんか？

９／１１木曜日，
東京地方は凄い雨でしたね。
川や下水道が溢れちゃって，
被害が出ていました。

同じ日に，
我が家にもとんだトラブルが起きた時の
お話をしようと思います。

その日は午前中は天気が良く，
父と私はいつも通り仕事をしていました。
エアコンと扇風機とテレビとパソコンは親友です。
全員，仲良しです。

午後三時半ごろ，
空の様子がおかしくなってきたのに気づきました。
窓を開けると風が涼しく感じるのです。
ウエザーニュースの雨雲レーダーには，
東京に真っ赤な表示が出ていました。

「父～，東京大雨だって」
「あ～，こっちに流れてくるかもな。
　セーブはこまめにしておけよ」
「は～い！」

私は普段からデータのセーブはまめにするので，
心配には及びません。

午後四時ごろ，
突然，大雨が降りだしました。
ザーザーいっています。

「あ～，降り出しちゃった」

そのくらいにしか思っていなかったのですが，
窓の外を見ていた私の目に，
突然，閃光が走ったです。
あたりの景色が飛んだと思ったら，

「ドカ～ン！」

というものすごい音！
思わず身を竦めてしまいました。
と同時に，

「ひゅ～ん・・・」

という心もとない音。
パソコンのディスプレイに目をやると，
全部真っ暗。
扇風機も力なく空回りしていますし，
エアコンの吹き流しもだらしなく垂れ下がっています。

「あっちゃ～，停電だぁ」

慌てて階下に降りると，
父が煙草に手を伸ばしていました。

「父～，停電だよ～」
「ああ，そのようだな。
　データは無事か？」
「うん，セーブはしっかりしていたから，
　大丈夫だと思う」
「ＳＳＤは大丈夫だと思うが，　ＨＤＤがな。
　こればっかりは電源が復旧しないと，
　どうしようもない」

父と私は居間に行きました。
取り敢えず，お茶を飲みます。
幸い，冷蔵庫の中はまだ冷たいです。

「いつになったら直るのかな？」
「さぁ，東電のＨＰでも見てみ？」

あ，情報が出ていました。

「復旧は午後六時半ごろだって」
「まぁ，その程度で済めば，早い方だって。
　雷はここだけではないだろうから，
　被害の地点もそこそこあるだろうしな」

雨は降っていましたが，
窓を開けました。
涼しい風が家の中に入ってきます。

「あ～，クーラーよりも気持ちいいかも」
「人間の小賢しい知恵の産物よりも，
　やはり自然にはかなわないのかもな」

父は煙草をくゆらせてそう答えます。

雷は対地雷から雲間雷に変わりました。
もう，地面に落ちてくる様子はありません。

しかしヒマです。
電気が無いと，
こんなにも不便とは・・・
金魚のブクブクも止まっています。
心配です。
父は仕事を諦めたのか，
お酒を飲み始めました。

雨が上がってきました。
草と雨水が混ざった匂いがします。

「あ，野山の香りがする！」
「一句読んでみろよ」
「え～，なんだろう？
　雨やんで，草木が薫る，夏木立ち
　とか？」
「座布団一枚！」

父が笑っています。
私も笑います。
何とも言えない日常です。
電気以外は。

一時間二十分後，
突然扇風機がブーンといって回り始めました。
テレビも初期動作が始まりました。

「復旧したよ～」
「そのようだな。
　電気工事の人に感謝しないとな」

窓からの風が気持ち良いです。
エアコンは要りません。

「あ～，気持ちいい。
　電気使わなくても生活できるなら，
　もしかして今よりも心穏やかなのかもしれない」
「そうだな。
　でも地球温暖化は確実に進むから，
　現実的には，な」

部屋に戻ります。
パソコンは電源の入れ直しです。
やれやれ，
画面の設定はすべてやり直しかぁ。
一時間では済まないなぁ。

「おい，パソコンは明日やれ。
　今日は早めに晩飯にしてくれや」
「うん，判った！」

私はパソコンの復旧を諦め，
早めの晩御飯の準備を始めました。
今夜は父と，
雷を肴に飲みたいと思いました。
お肉たっぷりの野菜炒めです。
父は焼酎のお茶割，
私は缶入りカクテルです。

「父，雷の電気って，
　有効活用できないの？」
「出来たらノーベル賞ものだろう。
　お前，貯電出来る方法を考えてみろよ」
「え～（笑）」


今日も我が家は通常営業です。


今回もご覧頂き，ありがとうございました。

コメントを頂けると，嬉しいです！

それでは，また！

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