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名月を

2025年08月27日 04:59

名月を

清英の本日の書作品は
名月をとってくれろと泣く子かな
小林一茶の句

「名月を とっ て くれろ と 泣く 子 かな」は江戸時代俳人小林一茶(こばやしいっさ)が詠んだ有名な句で、澄んだ空に輝く名月を「とってほしい」とせがんで泣く子どもの姿と、幼い子どもを亡くした一茶自身の気持ちが重なった、優しく温かい情景が描かれています。この句は、一茶が幼い子どもを亡くした悲しみや孤独を、泣きじゃくる子どもの姿に託したものと解釈されています。
句の解説
名月(めいげつ)::「十五夜の月」を意味する季語で、秋の句です。
とってくれろ::「とってくれ」という子どもの強い願いが表現されており、子供の無邪気な恳願が伝わります。
泣く子かな::「かな」は詠嘆の助詞で、その子どもの姿に感情が込められていることを示します。
背景と解釈
この句は、幼くして亡くした子どもへの一茶の深い愛情と、子どものいない一茶がその姿を子どもに重ね合わせた切ない心情が描かれているとされています。
「おらが春」という句文集に収められているほか、一茶の日記にも同様の句が見られます。
米国の絵本作家エリック・カール氏が自身の娘の月へのおねだりから着想を得た絵本パパ、お月さまとって!」と、この句の世界観が共通しているとも言われています。

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