写真の裏に隠された秘密の手紙

メールではなく　紙に綺麗な字で丁寧に書かれた　捨てることができないこの手紙は 私の宝物
「ねぇ　これ見て」と　私は彼に言った　「これ　私が書いたの」　彼は眉をひそめて　

その紙切れをしばらくじっと見つめていた　そして　彼は言った　「これは君が書いたんじゃないよ」と　「だって　これは僕が知っている君の字じゃないもの」　私は彼のその言葉に驚いてしまった　

でも　よく考えてみると　確かにそうかもしれないと思った　この手紙を書いたとき　
私はまだ日本語をほとんど知らなかったのだ　気持ちを込めて　丁寧に書いた　でも

あなたに　素敵な　時間が　訪れます様にsayamanotakuya

彼にではなかったから　彼に分かるはずがないのだ
「じゃあ これは誰の字なの？」と私は聞いた

「わからないよ」と彼は答えた　それから彼は言った
「でも この手紙は君が書いたものじゃない」と

「どうしてわかるの？」と私は言った
「感情豊かな君らしくない」

「この手紙には君の気持ちが入っていないんだ　この手紙からは君の情熱的な気持ちを感じることが
できないんだよ　でも繊細な壊れそうな文章で素敵だね」と彼は続けた

「でも　この手紙は君と同じ気持ちを持っていないんだ　それは間違いないよ」と彼は言った　
私は　彼の言っていることがよく理解できなかったが　なんとなく嬉しい気持ちになった
　
それはきっと彼が私を褒めてくれたからだろう　それから彼は私に言った
「この手紙は誰が書いたんだろう？僕はそれが知りたいな」と 私は彼にその手紙を渡したかったけど
　
なぜか渡すことができなかった　そして　そのままその紙切れを引き出しの中にしまってしまった　
それから私たちは一緒に映画を見たり　お散歩をしたり　熱いキッスをした
　
早く隠された心を見つけてね

最後まで読んで頂きありがとうございます