『システム手帳』からの引用 ....

1980年代初頭、システム手帳というのがはやりました。私も一時期使っていました。日記のリフィルも売っていたので数年間、予定もシステム手帳に書いて。古いシステム手帳と保存ファイル用のバインダーが出てきました。この頃はパソコンも会社のデスクに無い時代、ようやくワープロ専用機が出てくる頃、とうぜん携帯もありません。　新聞なんかを読んでちょっと気になった文章とかはシステム手帳にメモしていたのですね、その中からいくつか抜粋です。　お酒に関するエッセー２編。

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「日本の随筆」　酔より
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　しかし深まってくる秋とともに飲みたくなるのはやはり日本の酒である。ひとりで部屋で仕事から開放されたあと、魚のひらきなど焼いて飲む。この時のものさびしさは、はやり捨てがたい。心もからだもつかれきっている時、その酒がうまいほど、魚がうまいほど、自分が死ぬべき存在として生きているという強烈な実感にとらえられる。とくに闇夜で外がまっくらだったりすると、胸がつまってくる。（三木　卓)
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　ラテンの国、つまりフランス、イタリア、スペイン、ポルトガル等にはどうもうまいビールがない。ワイン専門なのだろう。　ソ連のビールは、リガ産のは例外だ。チェコのピルゼン。ピルスナー・ウェルクゥエル。　ピルゼンの街はずれのビール工場の中の、社員食堂で飲むナマの味は一生忘れられない。（岩城　宏之）

追伸：
　保存バインダーの中には、1982年とかからの「妙なメモ」も保存されていました。自分でもちょっとビックリ。妙なことも、日付とともにしっかりメモされていました。２６歳の私がそこに居ました！