又来てね！

「又来てね(^-^)/」

娘がまだ小学生の頃
僕が仕事に行く時に言われていた。

………………

ある日、男はいつもの様に仕事で疲れきって，一週間の出張から遅くなって家に帰ってきた。
すると，娘がドアのところで待っていた。

「まだ起きていたの？もう遅いから早く寝なさい」

「パパ。寝る前に聞きたいことがあるんだけど」

「なに？」

「パパは，１時間にいくらお金をかせぐの？」

「そんな事気にしないで、もう遅いから早く寝なさい」

疲れていたこともあって、少しイライラして言った。
「なんで，そんなこと聞くの？」

「どうしても知りたいだけなの。１時間にいくらなの？」
娘はしつこく聞いてきた。

「そんなに沢山もらってないよ・・・2000円くらいかな、遅くなるのはタダだよ」

「わあ！」
娘は言った。

「ねえ、パパ。私に1000円貸してくれない？」

「そんなお金はお前にはまだ必要ないよ」
「だめだよ、早く部屋に行って寝なさい！」
娘は，黙って自分の部屋に行った。

しばらくして，男は後悔し始めた。
少しイライラしすぎてたかもしれない．．．。
たぶん，娘はどうしても買わなくちゃならないものがあったのだろう。
それに，今まで娘はそんなに何かをねだるってことはしなかったし。

男は，娘の部屋に行くと，そっとドアを開けた。
「もう，寝ちゃった？」
男は小さな声で言った。

「ううん。パパ」
娘の声がした。

少し泣いているようだ。

「今日は長いこと働いていたし，ちょっとイライラしてたんだ…ごめんね、ほら。お前の1000円だよ」

娘は，ベットから起きあがって，目を輝かせた。
「ありがとう。パパ！」

そして，小さな手を枕の下に入れると，数枚の硬貨を取り出した。

男はちょっとびっくりして言った。
「おいおい。もう沢山持ってるじゃないか」

「だって足りなかったんだもん。
でももう足りたよ」
娘は答えた。

そして，1000円札と硬貨を男に差し出して．．．

「パパ。私，2000円持ってるの。これでパパの１時間を買えるよね？」

…………

そんな娘も、もう年頃

先日
「パパ、「ありがとう 」はないの！」

「何がだよ？」

「こんな若くて可愛い女の子とデートできるんだから、お礼位言ってもらわないとね！」

「ははは！ありがとうございます」

そう…

今では、僕と彼女はよく一緒にデートする。