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ファニー・ゲーム
2007年06月13日 04:11
幸福な家族の元に
突然訪れた
想像を絶する
ゲームのはじまり
「ファニー・ゲーム」(1997年オーストリア映画)
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:スザンヌ・ロタール ウルリッヒ・ミューエ アルノ・フリッシュ フランク・ギーリング
今まで いじめにあった事はありますか?
今まで 人をいじめた事はありますか?
その時の 気持ちを覚えていますか?
何を感じました?
穏やかな夏の午後
湖畔のほとりにバカンスでやってきた 夫婦と幼い息子
そこへ 卵を分けてくれないかと隣に住む青年が訪ねてくるが
礼儀正しい青年が 徐々に豹変
突然一家皆殺し宣言をし ゲームが始まる
えーがの世界はさ 暴力で満ち溢れているわけでさ
その暴力をどう描くかは 作り手次第なワケで
暴力はいけない事なんだ って定義がどことなくあるんだけれど でも 奥底で 暴力=カッコいいものって定義も 見え隠れする
いじめも 暴力の一種だと アタクシは思うんだけれど
このえーがはね 人が殺されるえーがだけれど その殺され方が 表面的な暴力によってじゃなく 心理的な暴力によって殺されていく
それがね “いじめ”の感覚にとても近いものを感じたんですよね
理由なき悪意が日常をメチャメチャにする
その犠牲になるのは 弱者
どの世界でも 暴力の犠牲になるのは弱者で それは弱者の立場から見ればなんとも 不愉快で 後味の悪いモノ
いや そんな言葉だけじゃ言い表せない 絶望的な気持ちが渦巻いている
そして いじめる側からすれば ゲームをしている感覚 遊んでいる感覚 内に秘める何かを発散させているだけでしかない
特に このえーがの青年2人は 人の心理をよく分かっている
こうすれば 相手は驚愕する
こうすれば 怒りを露に叫びだす。。。と
分かっていながら 思いやるつもりも 少しでも赦してやるつもりもない
えーがにあなたは何を求めていますか?
現実逃避?
感動?
日常では味わえない恍惚感?
日々 加速するえーがの暴力性について 色々なところで論議されているけれど 観客が刺激的で ホンモノに近いものを求めているから 色々な暴力が生まれてくる
誰もが暴力はいけない事なんだって良心はあるけれど。。。
このえーがの青年2人は 時々観客に ウィンクしたり 話しかけてくる
キミたちが求めている“暴力"を僕らがやってやってるんだと言わんばかりに
『ほら こんな程度じゃみんなは満足しないんだよ もっとお前らに苦しんでもらわなきゃ』
『お前らが逃げようとしても逃げられない無様な姿をもっと曝さなきゃ つまんねーんだよ』
そんな青年の声が 響いてくるようです
なんとも不愉快で悪趣味で救われないハナシで ふと 実際の猟奇的殺人も 弱者は こんな救われない 状況で死んでいくのかもしれないと思うと なんとも 救われない。。。
このデジログへのコメント
人の心の中には必ず良い子と、残忍なもう一人が同居してる?程々に仲良しなのが一番だと思いますが・・・☆
通常では判りえないものを、理解できる映画?ある意味素晴らしい映画かも。
オーストリアの映画は見たことがないですねえ。映画には感動を求めているけどこういう問題提議も必要ですね
わざとこんな作品を作ったと監督が豪語して問題になったえーがですね。
問題提起としては最高かも☆
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