末は白鳥か眠れる森の美女か

ある日のこと


アンがアリスと仲良くおしゃべりしていました


”コミュニティ能力の権化”と言っても過言ではないほど社交性の高いアンと


”良く言えばおしとやか、悪く言えば引っ込み思案”のアリス


非常に対照的なのですが

ようやく慣れてきたのか

最近は楽しそうにおしゃべりしています



そんなアンに促され

背中を押されながら、私に寄ってくるアリス嬢


アン「ママ、アリスがお話したいことがあるんだって」

私「な～に？」

アリス「・・・アン・・・（自分ではうまく伝えられないかもだから、アン手伝っての意）」

アン「自分で言うって決めたから、練習したんでしょ？言ってごらん」

私「？」


アン「・・・」


アリス「・・・・・・・・・」


アリス「・・・あのね」


アリス「3人でユーチューブを観たの」


私「それで？」


アリス「前にママ（実母）とお話したことがあるの」


私「続けて」


アリス「このダンス、私もやりたいの」


そう言って、アンから借りたスマホの画面を見せてくるアリス




私「ああ、バレエ」


アン「モダンもあるし、クラシックもあるみたい。詳しくないけど」
助け舟を出すアン

私「バレエを習いたいの？」


アリス「うん。これ、私もやりたい」




そうか


自分でやりたいと思う気持ちは、非常にいい


アリス「ママ、私こういうの出来るの」

そう言って、前後開脚してみせるアリス



身体、柔らけっ


私「いいよ、習う教室を探そうね」


アリス「本当？」


私「本当。すぐにでも探すから」


アリス「ありがとうママ」



いいよいいよ～


やりたいことはドンドンやりなさ～い


で、まずは教室を探して
（スチュワードがすぐに探してくれました）


勢いのまま、入会して


トレーニングウェアをビシっと揃えてみました


就学前でまだ書けない字（単語や筆記体など）も多いアリスが

まさかの、習い事したい宣言は

我が家にとって、いえ私にとって

いい「アリスの自己向上の表れ」に映りました


将来は有名なバレリーナになるのかもと

少しだけ邪な希望を心に抱きつつ

トレーニングウェアに身を包み、身支度をバシっと決め

嬉しそうに柔軟体操をするアリスに、夜な夜な付き合うのでした