- 名前
- 美穂
- 性別
- ♀
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 福岡
- 自己紹介
- 無駄にテンション高い変な子です。 カラオケ大好き☆ 笑いと甘い言葉と優しさに飢えてお...
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自分にとって最高の料理。
2007年05月19日 17:26
美味しいものはこのご時世沢山ある。
飽食の国日本には手軽にそれが手に入る環境もある。
でも一番最高の料理って何?って聞かれたら
「お婆ちゃんが作ってくれた甘辛い手羽先。」
と出てくる不思議。
誰にもレシピを伝える間も無く死んでしまったお婆ちゃんの味。
お婆ちゃんは恐ろしく何でもできる人だった。
掃除洗濯から農作業、縫い物は和裁洋裁なんでも来い。
料理に至っては未だに伝説として親戚一同がチャレンジしても作れない幻のレシピがいくつもある。
お婆ちゃんはお婆ちゃんなのにグラタンやフォークとナイフで食べる料理なんかが好きなハイカラな人だった。
そんなお婆ちゃんが私に作ってくれた最後の料理が「甘辛い手羽先」なのだ。
「く」の字の手羽先がてりてりキラキラしてて。
甘くてジューシーで。
砂糖醤油ベースなのは色と味で判るのだけど。
何度作っても配合を変えてみても隠し味を使ってみても。
あの味にならない。
入院する直前の夏休みだった。
泊まりに行ってそれを作って欲しいとねだった。
笑顔で手羽先を料理している背中だけしか見ていない。
作り方はわからずじまい。
お婆ちゃんの隣で作ればよかったのに。
何してたのよ中学生の私。
そして腰が痛い、と横になるお婆ちゃんの背中。
何で揉んであげなかったのよ中学生の私。
お婆ちゃんはその直後に入院して死ぬまで病院から出ることは無かった。
一度だけ、入院中のお婆ちゃんに生まれて初めて焼いたケーキを持っていった。
今考えたらケーキと呼ぶのもおこがましい。
ちっとも膨らまなくていっそダンゴ?って言いたくなるようなガチガチの土台に生クリームをベタベタ塗りつけただけのお粗末なケーキだった。
でも入院中のベッドでそれを食べたお婆ちゃんは
「すごいね、本当にケーキだね。美味しいよ。」
そう言って笑ってくれた。
今はケーキなんて朝飯前。ふわふわなスポンジが焼ける。
シュークリームだって。チーズケーキだって何だって。
あんな酷い味じゃないんだよ。
お婆ちゃんに食べさせたい・・・。
そしてお婆ちゃんにあの最高に美味しい料理のレシピ、習いたい。
もう二度と食べられないもどかしさ。
作ってくれた人やその料理を食べた時の思い出。
それが自分にとって最高の料理になる為の重要な隠し味なのだと最近気付いた。
料理を作りながらふと思う。
今作るこの料理が
誰かにとって最高の料理になれたらいいな、なんてね☆
このデジログへのコメント
元嫁の最低の料理やったら、いっぱい食べたなぁ・・・
辛い!苦い!すっぱい!の三拍子。
夜勤明けなのに思わず涙が(つд`)
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