そこは普通であってくれ

先日にみえたお客様。
入ってくるなり、「酔っ払いだけどいいっすかぁ？」
ああ、トラブルの予感しかしません。

食後に呼び立てられ、「なんだこれは？」とニタニタ笑いながら見せられたのは折れた爪楊枝。
「折れていましたか。ご不便をおかけして申し訳ございません」
というか、さっき自分で折ってただろ。
「それがお店としての対応なの」
「爪楊枝のことなんかで呼ぶと思ってるの」
「この事実を一筆書きなさい」
小馬鹿にした笑いは崩さず、こちらが何か言う度に溜め息をついて揚げ足を取り、話は堂々巡り。
サービスについての苦情という体裁は取っていますが、完全な悪酔いかもしくは愉快犯でしょう。
相手にするだけ時間の無駄です。
ただ、上手いと思うのは追い出すきっかけを見せないこと。
極端に声を荒げるわけでもないし、手を出すわけでもありません。
お引き取りくださいと言うのは簡単ですが、それで代金を払わせないのはゴネ得なので、そんなの許さない。

結局、一瞬の隙をついて「これ以上話すことはありません。警察を呼びます」と圧をかけて席を立たせました。
応対時間にして30分ほど、そして立て膝。
やれやれです。

いろいろな人間がいるのは承知していますが、人に迷惑をかけないという良識は「普通」であって欲しいものです。