凶器と狂気

心があればモノはいらない、思っているだろうが、とんでもない。

モノがなければ心は凶器に変じるし、貧弱になる。人はそんなに強いものでない、かぎりなく弱いのだ。

愛の結果結婚する、メデタシメデタシ、
うんで、性格の不一致ですったもんだの末、離婚する、
最終的に慰謝料で手を打つようになる。モノがケリをつける。心は宇宙の彼方に吹っ飛んでいる。

心はモノがなければ十分機能しないのだ。
モノがないとは貧困、貧乏のことだ。人は生存するのにモノがなければ生存できない。
このモノが必ずしも全部行き渡るとはかぎらない。

クルマがほしい、家がほしい、子供がほしい、恋人がほしい、カネがほしい、全部行き渡れば問題ない、そうはならない。

うんで、心の凶器が発生する、妬む、そねむ。やっかむ。悪口告げ口、あることないこと。
身に覚えがあろう。

心が健全であるためにはモノが必要だ。どのくらい？
ひとなみ、隣の人と同じくらい。

人並みになれない人もいる、これはどうするんだ？
さあ、
自己責任？

女にもてない男はどうすんだ、
さあ、
自己責任？

男にもてない女はどうすんだ、
さあ、
自己責任？

うんで、みんな心が狂気にはしる。
自分を責め、相手を貶める。

うんで、秋葉原で無差別に人を殺す。誰でもよかった、
殺された人は割を食った。

女が男に平等に割り振られればこんなコトが起きない、
男が女に平等に行き渡ればこんなコトが起きない。

恋愛は自由競争だ、
昔の見合いは親が子供に強制的に押しつけた、計画だ。

自由競争には敗者は原理的につきものだ、計画は原理的に敗者はない。質を問わなければ全部に行き渡る。

時代が進化すると、意思と好みも進化する、昔の悪平等に戻れない。昔の国民服は平等だがおしゃれがちっともない、誰も着たがらない。

男も女も国民服の相手はいらない。
必然的に競争が発生する、
うんで、ねたみそねみ、心の凶器に悩まされる。

自由競争であるから、留まることを知らない。くっついて離れてまたくっついて離れる。
心は凶器のままで穏やかなる日は一時もない。


できることは、心の凶器が狂気に変じないことを願うだけだ。


オレか、はなっから狂気だからそんな問題は起きない、どうだ。