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君の名は

2011年09月02日 01:02

短編 ストーリー 君の名は

学校に一枚の張り紙

現実を直視せよ!
戦争はすでに始まっている。

先生たちはこのポスター
いたずらと理解し丸めゴミ箱に捨てる。
それを拾って手にしたのが、主人公である。

画家を目指す高校生 日向野(ひがの)優は
美術部で今日も絵を描いている。
彼は花や木を描くのが好きでニコニコしながら描いている。
友人たちは学校に貼られたポスターの内容を
しゃべっている。もし戦争が始まったな
俺たちも戦地へいくことになるのかなー
ないだろーだって憲法で戦争しないって
書いてあるんだぜ。それってこっちが言ってるだけじゃん。
お前はどう思う?
話を振られるもニコニコしている主人公には聞こえない。

帰り道、すっかり遅くなってしまった主人公は
一人門を出る。すると、
名前も知らない制服を着た女の子に声をかけられる。
あなた日向野 優 さんよね?
え?そうだけど?
彼女は彼の顔をじーっと見つめている。
にこりと微笑むとわーほんとだ、と喜んでいる。
ねえ一緒に帰らない?お話したいこともあるし。
優は彼女と一緒に帰ることになった。
彼女は優に絵を描いて欲しいと頼む。
そこへ、見知らぬ男が来る。
優を睨みつけると、彼女に何か合図している。
ごめんね、詳細はまた今度。
そういって彼女はその男と共に消えてしまった。

家に帰ると父親が帰ってきていた。
三人で食卓を囲むのは半年ぶり。
優の父は船乗りで半年に一回しか帰ってこない。
太平洋渡り中東から石油タンカーを運行している。
テレビでは中東アメリカが戦争を始めたニュース
流れている。
優は今日あった彼女のことを考えていた。
あまりにもボーッとしているので
見かねた父が大きな声で彼を呼ぶ。
進路は決まったのかと尋ねる父、もう三年生だろ。
美大…行きたいと思ってる。
どうしてだ?
絵が好きだから…
好きだけじゃ飯は食ってはいけないぞ
今、世界は大きく移り変わろうとしているんだ。
お前ももう少し、現実的になりなさい。
なんだよ、半年に一回しか帰ってこない
くせに…父親ぶりやがって。
優は怒って自分の部屋に上り
ベットに寝転んだあと大きくため息をついた。
ふとカバンを開けると、鞄の中に学校に
貼り付けてあったポスター丸め
入れられていました。
彼はそれを丸めて壁に投げつけます。

翌日、彼は学校の帰りに絵を書くための紙を
買いに街へでます。
優がよくいく画材屋は
紙一枚3000円と驚くような値段でした。
石油が輸入できない今
物の値段は以前とは考えられなほど
高くなっていました。
紙だけではなく、軒並み製品の値段が
上がっていたのでした。


主人公は画材屋の前でスーパーから
走り出てくる男に出会います。
男は優とぶつかりその時に
いくつかの小銭を落としていきます。
その小銭を拾う優、そして追いかけてきた
お店の人が言います。偽造通貨使ってやがったんだ!
その落とした小銭を見ると、
確かに、十円玉は十円玉だけれど
日付が平成○○年となっていたのでした。

紙を手に入れられなかった優は
帰り道女の子にであいます。
もしかして、あの男に何か悪いことされてるんじゃ
ないのかと心配になる優。
彼は彼女に拾った未来の日付の貨幣
見せる。今から十年後なんて、一体自分は
何をしているだろう。十年後は画家になりたいと。
彼は彼女の前で語っている。本当はお父さんに
見せるために書いていたのであるが、いつの間にか
自分のためにかくようになっていた。
優は彼女のお父さんは何をしているのかたずねる。
すると、父親は戦争で戦死したという。
優はその言葉に戸惑いを覚える。
私も明日、戦場に帰らなきゃいけない。

父親は再び港へ出る準備をしている。
優は母親に画用紙か綺麗な紙がないか尋ねる
お金を貸して欲しいという優であるが
母親はお金を出そうとはしない。
物価が上がって生活が苦しいのに紙を買うお金
などだせないというのである。
彼女が欲しがっている、彼女はきっと喜んでくれる。
そう彼は両親を説き伏せるも。
両親は首を縦に降らなかった。
なにが戦争だ!戦争なんて来るわけないじゃないか。
部屋で泣いている主人公、父親が部屋に入り
あすの朝、出発すると言い残して部屋を後にする。
ドアの横には絵を書くための水彩用紙があった。
主人公はさっそく絵を描き始める。
同じ頃、墓地の小屋では追われていた男の子
女の子がいる。男の子は街で手に入れた
日用品と食料を箱に詰めている。
またあの男に合っていたのかと男の子
下手に干渉したらお前が生まれてこなくなる可能性もあるんだぞ。
聞いてくる男の子。明日まで待って欲しいと
彼女は懇願する。
だって、もうお父さんの絵は一枚も…
しかたない、明日の午後までに片付けろ。
男の子彼女の願いを聞き入れた。

次の日。彼の父親は何も言わずに家を後にしていく。
主人公は絵を描いて彼女の待つ
海の見える公園へ向かう。
ユリの絵をみた彼女は大喜び。
彼は彼女の名前を教えて欲しいと
言う。彼女ははためらいながらも
ユリという名前であると答える。
上の名前も聞きたがる主人公。
もしかして同じ名前かと聞くと彼女
びっくりした表情をしている。

私はあなたの…

彼女が口を開いた瞬間。
大きな戦闘機が頭上をかすめる。
みると父親がいる港の船舶が燃えている。

呆然とする彼を尻目に
彼女は足早に去って行く。
ごめんなさい、お父さん。

主人公は港の炎を見つめながら
ぐっと握りこぶしを握る。

こののち、彼の住む国は同盟国と
とともに世界大戦に参戦することになった。
兵に志願した若者の一人が彼だったのである。

ちゃんちゃん

このデジログへのコメント

  • 新八 2011年09月02日 02:44

    結構鳥肌立った!良い感じ(笑)

  • ポマポマ 2011年09月02日 02:47

    > 新八さん

    ごめんねー説明不足で。
    謎の男の子と女の子は実は未来から食べ物を
    もちかえりにきた人たちだったのであるよ。

  • しろからす 2011年09月02日 08:41

    お!この間のヤツですね?
    秀作ですよ~^^。 脚本と言うか原作的な感じも有っていいですね

  • ポマポマ 2011年09月02日 17:41

    > しろからすさん
    良いと言われたら不安になるが悪いと言われても苦しくなる

  • ポマポマ 2011年09月07日 20:03

    > kanagawaさん
    よかったらhttp://page.mixi.jp/view_page.pl?page_id=50452 みてくださーい
    こっちでお話したほうが早いかもしれません。

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