デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

悠久回顧録II

2011年06月24日 02:23

夏休みも中盤に差し掛かり、僕が蚕の世話をする当番に
なるまで、あと一人を残す。

午前8時30頃、僕はノソノソと海に行って日焼けして、
ヒリヒリと痛む背中をさすりながら布団から起き上がる。
夏休みが始まる前は午前6時には起床していたが、
今ではすっかり惰眠を貪るようになっていた。
そんなある日、一本の電話が自宅に掛かってきた。

トゥルルルットゥルルルッ

(誰も電話に出ないな。)

両親は共働きで家にはおらず、姉は8月に入り、
家族で祖父母の家に泊まりにいった際、
未だ一人だけ残り、戻ってきていない。
祖父母の家は、某ねずみの国に近く、8月に入ってから
姉は2回ほど、エレクトリカルパレードを見にいっていたが、
さらにもう1回いくため祖父母の家に残ったのである。
妹に関しては保育園児であり、この時間はもう母に連れられて
保育園にいるはずだ。

(つまり、この家には僕しかいないのか。)

家に自分しかいないことを思い出し、
どうしたものやらと考え込む。
正直、僕は面倒くさがりである。普段なら家に一人しかいない
場合、居留守を使い無視を決め込む。

ところが、いつまでたっても電話が鳴り止まない。
電話に表示されている相手の電話番号を覗き込むと
それは小学校連絡網にのっている、ある番号に合致した。
一番かかってきて欲しくない相手からだった。
同じ班の女子からである。

しかも、現在蚕の世話をしている女子だ。
ほんの少し電話に出るのに躊躇するが、僕は意を決して
受話器を取った。

「もしもし、○○さんのお宅でしょうか。」

受話器から聞こえてきた声は間違いなく、
あの女子からであった。


つづく



設問1
「僕」の姉がなぜ、祖父母の家から帰らないのかを
50文字以内で答えよ。

このデジログへのコメント

  • bumbum 2011年06月24日 08:20

    > みそしるさん
    正解です。姉は今でもよくネズミの国にいってるんですよねぇ。子供達連れて
    しかもバイトまでしてたことあるし。

    つづきはいつ書くか分りませんが、次で終わるかな?
    オチは期待しないでね。

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

bumbum

  • メールを送信する
<2011年06月>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30