嘘も方便

現実社会でも、このログでも、
様々な「嘘」がまかり通っている人間世界。

では、人間だけが「嘘」をつくのでしょうか？

実は違います。

知能の高い動物や狩りをする動物など、
「フェイント」という行動をすることがありますが、
それもある程度「嘘」の行動という、
予測のつかない行動を取ることで
相手を騙します。

知能指数の高い烏などの鳥も相手を騙したりする
そうですが、
さすがに私はカラスではないので、そこまでは
よく分かりません。

さてここからが本題。

問題の続き。

「嘘」をつくことに罪悪感を感じるのは
人間だけだと思いますか？

答えはさすがに私も分かりません。

ただ、そうであって欲しいとは思ってます。

私達は正直である事を是とし、
嘘をつく事を駄目であると教えられてきております。

しかしながら、0歳の赤ちゃんが
母親の注意を引くため嘘泣きするように、

人の本質は正直でなければならない、という事では
ないのです。

もちろん正直である事は善行ですし、
尊敬されるべきものではあると思うのです。

また他人に迷惑をかけてまでの嘘は
侮蔑されるべきものであり、
断罪されてしかるべきものではあります。

しかしながら「嘘も方便」という言葉があるとおり、
その人のためを思う「嘘」は
少しぐらいあってもいいんじゃないか、と思うのです。

なお、嘘も方便の「方便」の意味ですが、
「詭弁」という意味合いで捉えている方も
たくさんいるようです。

たしかにそういう側面がある事は否めませんが、
言葉自体が様々な意味合いを持つ中、
意図した言葉の意味と違った考え方で捉えられては
どうしようもない訳で。

政治家対マスコミなんて見てると
悪意対詭弁なんてざらにありますからね。

通常の世界でも、非日常の世界であっても、
人が生きるためには
日々「フェイント」をかけなければ
生きていけないこともたくさんある…。

世の中、「誠実さ」「クリーンさ」だけでは
生きていけない事は誰でも知ってるはずです。

だからこそ、自分の理想や理念とかけ離れた
現実を見て、ストレスが溜まる訳で。

時に自分自身にすら嘘をつかなければなりませんからね。

一番大切なのは
自分自身の感情を一番出せる言葉を選び、
その言葉に似合う行動を共にすること。

その行動を繰り返すことで相手から信頼され、
尊敬の念を得られる。

難しいようで簡単ですが、
実はとてつもなく難しい。

それが、正直に生きる、という事。

自堕落な私にはちょっと無理な話だよなぁ…。



私なりの答えです。

私は人間だけが純粋な意味で、
嘘に対し「罪悪感」を感じられる唯一の動物だと
思っています。

そうして溜まった「罪悪感」を
感じるからこそ、人は多分他人に優しくできる。

「罪」というものを
素直に感じ取れる心であり続けたいものです。

そして素直に

「ごめんなさい」と謝れる心でもありたいものです。




では、また。