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舞踏会へ向かう三人の農夫

2010年03月20日 03:44

久しぶりに読書の楽しみを味わうことができました。

この「舞踏会へ向かう三人の農夫」は、かなり前から知ってはいたのですが、なぜか読む機会がなくて、それが柴田元幸さんのエッセイを読んで読む気に俄然なって、一気呵成に読み終わりました。

いや、こんなぐちゃぐちゃな本もあまりないです。
1914年のプロイセンの田舎町、5月祭りに行く三人の若い農夫が自転車写真機を積んだ写真家に声をかけられるところから始まります。
 この三人の農夫の物語でもあり、一人称の私の物語でもあり、さらにピーター・メイズなるIT関係の雑誌社の社員の物語でもある写真をめぐる物語が始まります。

 複雑なプロットに加え、サラ・ベルナールヘンリー・フォードが加わり、さらに、自動車という発明の意義やら、写真というものの存在意義などについて延々と考察が述べられます。かと思うと、しゃれのような語り口になったり、これは知識のごった煮です。

 何人かの物語がやがて収斂していくのですが、なんとも奇妙な収斂の仕方であり、甚だ形而上的な結末に、もっとスマートな結末を期待する人もいるかもしれません。

 でも、いやなかなか味のある終わり方です。

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