- 名前
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- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
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オランダで「お好み焼き」を焼く
2009年02月03日 12:45
日本からお好み焼きの材料が送られてきた。 青海苔、かつおの粉、紅しょうが、天かす、それに加えてお好み焼き用の小麦粉がパケットの中に一つづつ袋に入った切り餅と共に入っていた。 今夜は久しぶりに夕食はお好み焼きにするかと買い物にでた。
肉屋でベーコンを厚めに切ってもらいマーケットで烏賊と小エビを買った。 魚屋のオバサンに烏賊を頼んだら大きなものをぞろっと持ってこられて今日はほんの小さなものでいいからと携帯電話が縦にリング状になったような大きさを切ってもらった。それを家に帰って太い輪ゴム状に切る。
オランダに住んでいてお好み焼きに一番大切なキャベツが問題だ。 普通に日本のキャベツに見えるようなものを買ってもそのみばえと質はかなり違う。 ものすごく堅く厚みがある。 たとえば揚げ物のツマにしようといくら細く切っても堅くてそのままでは食べられない。 それに熱湯をかけてもなかなかやわらかくならない。 とにかく強固なのだ。 炒めてもだめだ。 大体これはドイツやオランダのジュールコール(ドイツのザワークラウト)の材料で、酢に長く漬けておくいわば保存食用のものだからしっかりとしていなければだめで、日本のような柔らかいキャベツであれば柔らかすぎて使い物にならないのだろう。 だから別のものを捜さねばならない。
しかし、キャベツはキャベツであるのだから兎に角柔らかいものが必要だ。 そこでスピッツ・コールと呼ばれる先のとんがった小振りのものを使う。 葉の厚みがとても薄いので細かく刻めば使えなくはないとみて求めたものだ。 他にも細かいちりめん皺がついたクルル・コール(サヴォイキャベツ)というのもあるがそれは厚みはないものの皺の部分が少々堅いようで細く短冊切りにしてバターで炒め塩、胡椒をしてクリームシェリーを降りかけ、あとは厚い蓋をして少々蒸と柔らかくなる。 それにカリカリに炒めた細かなベーコンを加えると旨い。 けれどここでは先の尖ったスピッツ・コール(spitskool)を使って何とか役目を果たした。 ソースはブルドック野菜ソースにマヨネーズを混ぜたものをベースにし家人はそれにマスタードを加えた。 これにはワインというより餃子の場合と同じくビールが合うようだ。
キャベツの事をネットでみてみた。 私の育った大阪南部は嘗て稲作の裏として冬季に玉葱、白菜と並んでよくキャベツを作っていた。 自宅でもそれを栽培して中学生のころには出荷を手伝い青果市場に卸しに行き売値が上下したが大抵はその安さに驚いたものだ。 60年代の中ごろのことだ。 皆、キャベツを玉菜(たまな)と呼び、祖父から、昔はこれを泉州甘藍(かんらん)といいその品質の良さで定評があった、というのを聞いたことがある。 家庭では畑からそのまま持ち帰ったものを様々に料理したのだが生を細かく刻んで揚げ物の添え物にしたものは旨かったのは勿論だがロールキャベツにしたときはその柔らかさがあだとなるときがあった。 長く煮ると柔らかすぎて崩れるようなことがあった。 すき焼きの野菜として使うこともあったのだがそのときは牛肉より豚肉の方が相性がいいようだった。
祖父は、昔から泉州甘藍(かんらん)、、、、と言ったが江戸中期にオランダからオランダナ(紅夷菘)として渡来したと言われるものの実際に広まったのは第二次大戦後らしいから明治生まれの祖父にしては「昔」ではなかったのにと意外に思った。
アムステルダムには「お好み焼き屋」があると誰かから聞いたがもし今度機会があればいってみようかとも思う。 そこではどんなキャベツを使っているのだろうか。
ウィキぺディア; キャベツの項
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%99%E3%83%84
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