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眼下の敵

2006年01月24日 07:59

眼下の敵

黒澤明監督は、よく「素敵な」って表現を使われていたそうです

1達牽悪造瞭押垢燭覦両翩廚悩でも世界的な監督の「素敵だね」って言葉はなんだかとっても優しく響くような気がします

でも、ただ単に優しい表現に聞こえるだけじゃないような気がするんです

黒澤明監督が「眼下の敵」をどう評されたか私は知らないけれど、この作品に出てくる男達は、黒澤監督が「素敵だね」と口にした時の「素敵な人」のような気がするんですよねぇ。。。

もちろん、私もまったくもってステキな男達だと思います!


第二次大戦中の南大西洋
アメリカ駆逐艦へインズ号はドイツUボート狩りをやっていた

しかし着任以来自室に閉じこもりきりの艦長マレル(ロバート・ミッチャム)
乗組員達は彼が民間出身のため船酔いで苦しんでいるんだろうと噂していた

が、彼は、着任直前に新妻と乗っていた自分の船が、魚雷にやられ、なす術もなく愛する妻が海にのまれていく様を見て憔悴していたのだった

それでも、ドイツ人を憎む気持ちはなく、あくまで、任務を遂行する為にこの船に居ると自身で思っている男だった

そしてある日、レーダーが敵影を捉えた
今まで自室に閉じこもっていたマレル艦長は初めて乗組員の前に姿を現し、てきぱきと指示を出した

同じ頃、海中のUボート艦長フォン・ストルバーグ(クルト・ユルゲンス)は、味方が手に入れた英国の暗号書を受け取り、帰還するという任務を授かっていた

フォン艦長は冷静で度胸があり、とても勇敢な男である
しかし、若い息子2人をこの大戦で亡くし、ナチスに批判的
でもドイツ軍人として、艦長として、任務をまっとうしていた

アメリカ駆逐艦と、ドイツUボート
海上と海底
そして、マレル艦長とフォン艦長、お互い面識もないのに、お互い尊敬の念が沸いてくる

そんな、戦争という概念を越えた、海で戦う男達の物語
 

大西洋上でばったり出会ってしまったアメリカ軍ドイツ軍
ここからが非常に面白い!!

作品自体、どちらかが正義、どちらかが悪役って分けて描かれていない上、両艦長の知力と勇気のぶつかり合いで、どちらが勝利するか分らないから魅入っちゃいます!

複雑に入り組んだハナシでもないし、ストーリーについてはネタバレになるので観てちょーだい!
としか書けません。。。

なので、この作品の最大の魅力である男達について述べてみようかしら。。。(なるべく簡潔にね^^;)

この2人の艦長、お互い、この大戦で大事な家族を亡くすという辛い気持ちを抱えているんですけれど、私はそんなエピソードはどうでもいいんです

この作品で、戦う男達をただ、眺めているだけでホントに満足でした

何故なら、過去を知っても意味がないから。。。
この男達は「今」を観ているだけで充分に素晴らしい!!

ステキな男って何も語らずとも「今」のその「姿」が魅力的な人の事を言うんですよ

黒澤明監督が「素敵な人」と言いそうだと思ったのは、監督自身がそういう方を実際「素敵だね」と言っていたから。。。(って本人に実際訊いたわけじゃなく、本とか、インタヴューとかメディアを通して知ったんですからね☆)


なんか、えーがについてじゃなく「男」について語ってしまいました^^;

ドイツ艦長クルト・ユルゲンス、「ザ・ロック」のハメル将軍役のエド・ハリス雰囲気似てるって思いました

ちなみに設定、アル・パチーノとデ・ニーロ主演の「ヒート」に似てる部分ありますが、断然「眼下の敵」のが素晴らしい出来です!!!

このデジログへのコメント

  • JUN 2006年01月24日 08:13

    最後の『You will』ってクルトユルゲンスのセリフがステキなのデス☆

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