雰囲気が出ている

俺の両親は、なぜか、アジの開きが大好物だ。
いつも、
「本当にアジはおいしいよね」
と言う。

嫌いではないが、すごくおいしい、とは思わない。
そんなに、感心するような魚ではないと思う。

でも、両親は好きだから、スーパーで一番大きいのを買ってくる。
食べている間に、俺は、口の中がナマ臭くなって、嫌になってくる。

普通の大きさのものにして欲しい・・・。



最近、
「私、本を読んでいます」
という若い人が増えた。

だいたい、ビジネス書を読んでいるという意味だけど。
最近のビジネス書は、非常に文字がでかい。
なぜ、こんなに大きいのかと思う。

そして、紙が厚くて、ページ数がないのに、分厚い。
読んだ、達成感をもたせるためらしい。

ビジネス書は、内容を吸収することが重要であって、達成感は意味ないと思う。

ひどい本になると、20分ぐらいで読めてしまう。
200ページあっても、実際には、図が大きかったりして、内容が非常に薄い場合がある。

同じような内容も多いし。
内容を濃くして欲しいと思う。



コミュニケーション講座にきていた、大学3年生の男の子が、
「起業したいんですけど、どうしたらいいですか？」
と俺に訊いてきた。

俺に訊いても意味ないと思うが・・・。
しかも、すごーく漠然としている。

でも、コミュニケーション講座だ。
どんなときにも、コミュニケーションをしよう。

「どんな仕事をしたいの？」
と俺は訊いた。

「IT系で起業したいんです。」
うーん、よくわからない。。。
ITと言っても、いろいろあると思う。

「そうなんだ。」
これしか、答えられない。


さらに、訊いてくる。
「プログラミング言語は、何を勉強したらいいですか？」

彼の頭の中では、俺は、完全にIT企業の社員らしい。
全然違うが・・・。

しかし、コミュニケーション講座にきているんだ。
話を合わせる。

「どんな言語ができるの？」
と訊いてみた。

「何もできません。」
「プログラムは作ったことないの？」
「はい。」

たぶん、無理だ・・・。
経営者になる勉強をしたほうがいいと思う。
大学3年生で、初めてプログラミングをするのは、無理ではないか？
と、いうより、パソコンが好きな人は、どんどんプログラミングをしている。

それに、俺に訊いている時点でもう無理だ。
君は、人を見る目がない・・・。


夢を持つのはいいが、少なくとも、何をしたいのかは、ある程度、決めていかないと。


しかし、なぜ、すべての人が、俺がIT企業の人間だと思うのだろう。
女の子も初めて会う人は、
「IT企業の方ですよね。」
と、決めつけて、話しかけてくる。

「いえ、違います」
と言うと、

「でも、IT系企業ですよね。」
と意地でも、ITに関連させたいらしい。


そんなに、俺に、
「IT企業です。」
と答えて欲しいのか・・・。


やっぱり、そういう雰囲気がでているのか？