手練手管は教わらず

ヨーロッパの某国王は、お妃が不慮の事故で亡くなったあと
年上の元人妻と再婚したが、
どうやら彼の最初の女性だったらしいという噂がある。

官能小説の世界では、
妖艶な人妻熟女が童貞男子の筆おろしをし
さまざまなテクニックを仕込んでいく、というパターンが多い。

かくいう私も最初は10歳上の人妻さんだった。
ほぼほぼ、夜這い状態だったのだけど
キスしたあとは、おっぱいを舐めたり揉んだりしただけで
あとは正上位での挿入オンリー。

しばらく腰を動かしていると
彼女が「気持ちよくなってきた…」などと甘い声で言うから
急に射精感が押し寄せてきた。
それと気づいた彼女、
「今日はアブナイ日だから…」と何をいまさら。
チェリーボーイにはコンドームの買い置きなどなく
寸前で抜いて、手近のタオルの中に…いわゆるバッキョ法。
童貞がよく頑張ったと思うよ。

その夜はそこまでだったが
当然、２度目、３度目があって
いろんなあれやこれやを教えてもらえると思っていたら
その一戦で運気が変わったのか
年下の彼女が出来てしまった。

それでも「初めての女性」の記憶は薄れることはなく、
初めての夜から２年後くらいに
社会人になっていた私にその熟女さんから連絡があった。
何かの用事で私の住む街に１泊するから、ホテルにおいでとのこと。
これはもう、行くっきゃないでしょう。行きましたとも。

でもね待てど暮らせど帰ってこない。
とうとう痺れが切れて帰ってしまったのだけど
ああ、こんなことなら最初の夜に、
そうでなければ年下の彼女を振ってでも
もう一度お願いしておくんだったという
股間は立っても、後悔は先に立たず。