- 名前
- 松田文学男爵
- 性別
- ♂
- 年齢
- 60歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 君はきっと、 僕のことが好きなんだろう。 そんな君を前にすると、僕も君のことが好きな...
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【お題日記】何股かけたことある?
2020年06月12日 21:55
去年の夏くらいに体験した話。
大学から帰宅し、待っていた猫と一緒に自室に入る。
すぐにパソコンとエアコンを起動。
立ちあがりに三分近くかかるので、その間に一階のキッチンでコーヒーを淹れる。
で、コーヒーを持って階段をのぼってると、部屋から『ピピピピピピピ』と警告音が聞こえてくる。
また猫がキーボードに乗ったんかな、と思いつつ中に入ると、
パソコンの前に誰かいる。椅子に座ってる。
パソコンの載っている机は扉から背を向ける形で配置してあるので顔は見えない。
が、家族ではないことはすぐ分かった。
両親は一階でテレビ見てるし、弟は北海道の親族の元へ遊びに行っている。
そもそも背もたれを全部隠して、床の上でとぐろまくくらい長い髪の毛ってだけで異常過ぎた。
耳障りな警告音が鳴り響く中、固まる俺。猫はといえばベットの上で毛繕いしてやがる。
(お前、何冷静に股間舐めてんだよ…)
(ああ、でもぬこが警戒してないって事は危なくないって事かなあー……)
とかパニックし過ぎて返って冷静に考えてると、そいつが動いた。
髪がざわっと波打ち、小刻みにガクガクと震えながら首が仰け反り始める。
もうこっちは声もでない。怖すぎて。
ぎしぎしと椅子を揺らしながらゆっくりと上を向いて。
でも、動きは止まらずに、そのまま首の可動域を越えて、逆さまの女の顔が俺を見た。
普通の女の顔だった。ぐちゃぐちゃになってるとか、恐ろしい形相になってるとか、
そういうことはなく、きょとん、とことらを見て、
「あ、すんません」
と言った。何故か声はおっさんだった。
そしてそのまま、ふっと消えた。まさしく煙のごとく。警告音も一緒に。
俺はしばらく固まったままだったが、Windowsの起動音で我に返り(何故か普通に立ちあがった)、
何もなかったのように2chやって寝た。電気は消せなかった。
一週間は暗い所では眠れなかったくらい怖かったんだが、
今冷静に思い出すと妙に笑えてくる。何でオッサン声なんだよって。
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