待ちきれない

肌との質感の対比

光沢

その中に閉じ込められた
赤いネイルの爪先

そのむせ返るような芳しさ


ロングブーツの衰退は
偉大なスターが逝去した悲しみ以上の
遺恨をサシャに刻み込んでいる


モデルやレイヤー
ポルノくらいでしかその隠微なフォルムを
目にすることはなくなってしまった


「ブームが去った」
「時代遅れ」

世の理といえばそれまでだが
月日の流れとは無情なもの


ワンピースを引きちぎるように脱ぎ、
全裸にブーツだけの姿になった貴女


唇が痺れるほど舌を絡め
互いの性器をジュルジュルと貪り合って

耐えきれなくなって、、、


日ざまづきチャックを一思いに下ろして
脱げなくなるほど蒸れきった
足にしゃぶりつく

50%の羞恥心と
50％のサディズム、
そして這い回る舌の感覚で
絞り出すような呻き声をあげる貴女

お留守になった秘部に手を伸ばし
ぐちゃぐちゃと勝手に自慰を始めたら、、、


壁に手をつかせ
後ろから罰を与えるように
真っ赤に腫れた膣口に
ペニスを捻り込んで発狂させたい

脱ぎ散らかしたブーツが
シワシワになった足裏が
見えたりしたら
すぐにぶちまけてしまいそう、、、


そんな時でも
こちらを見る目は捕食者のものであってほしい

こんないやらしい履物を、
この時のために素足で履き、
何食わぬ顔でデートするど変態には

こんな時は戸惑った顔や
ただ単に微笑む顔は似合わないのです


あぁ、、、
こういう時に我が国の
「良いと言われているものを選ぶ」性質が
恨めしく思われる


現代音楽の衰退も同じ理屈
プログレやメタル、フュージョンを
未だ爆音で聴けるそんな大人であり続けたい