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趣味は読書、当たり前

2019年08月26日 23:54

母は昭和三年、父は昭和七年生まれ。
終戦の時は、17歳と13歳。
とにかく物の無い時代を生きた。
僕が子供の頃から、両親は何でも買って済ませるという考えに、抵抗感や嫌悪感があった。
そして、食べ物を含めて、物を粗末にする事に対して、極端に厳しかった。
幼い頃、近くの野原に行き、土筆やヨモギを取って、ヨモギ団子を作ったり、土筆を茹でて食べたりした。
平屋の長屋の貸家だったが、家の前の庭で、小さな畑を作り、少しの野菜を作ったり、一時はチャボを飼って卵を取ったり、増えたら潰して肉を食べたりした。
元々大分出身だったが、幼い頃、正月帰省した時、叔父が空気銃でスズメを撃って、その焼き鳥を食べた思い出がある。
大分から神奈川引っ越して来た時、食器棚や下駄箱は父が作った。
後年、原付バイクサイクリング自転車が家にあった時、父は家の裏にバイク自転車が入る物置を作った。
普段の食事も、材料は買って来るが、母は毎日料理をしていた。
惣菜を買うことは、あまりなかった。
両親が亡くなって、一人になった僕は、最初は、簡単な料理をしていたが、だんだん買ったもので済ますようになり、弁当を夕食にしたり、外食で済ますことはあまり無いが、おかずは全て、スーパー惣菜という状態になってしまった。
昔は、チャーハンカレー肉じゃがくらいは、作れたのに。
自分のために作られたものでなく、不特定多数に向けて作られた物を食べるのが当たり前になっている。
子供の頃、食器棚の中には、いりこ(煮干し)があって、毎朝母は味噌汁の出汁を取っていた。
梅干しも家で作っていたし、糠漬けもあったように思う。
当時はそれが当たり前だったのだ。

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