- 名前
- みこ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 57歳
- 住所
- 愛知
- 自己紹介
- 特になし
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戻ってきてくれる?
2007年04月30日 02:14
この前のログの「恩人」の話です。
その人は2歳年上の会社の先輩。わたしとは接点のない人だったけど、同期の子が付き合っていたことがあって、話はよく聞いていました。先輩にはもう婚約者がいて、結婚式まで3ヶ月くらいの頃だったかなぁ?
忘年会の時にたまたま向かいの席に座り、後輩としてお酌をしなくちゃと思って勧めると、
あっ俺酒だめなんだわ・・
あぁ、そういえばウーロン茶・・えぇ~私のお酒がのめないのぉ?なんてふざけてみたら、
だめだめ、ぶっ倒れちゃうから・・お前が飲めよって逆にお酌されてしまった。先輩はアルコールがほんとにだめみたいで、宴席は苦手なんだとか。私は結構飲む方。普段あまり喋れなくても、お酒の力を借りて宴席ではしゃいじゃう。
先輩にお酌してもらいながら、アレコレといろんな話をしました。一方的に注がれてるから結構飲んじゃって・・・。
先輩ものんでよぉ~なんて絡むみたいに言ってたら
おぅ!飲んだらこの後付き合えよ!
いいよぉ!
ほんとだぞ!絶対だぞ!
い~い~よぉ~ほら飲んでぇ~
先輩は私のグラスをすっと口元に持っていき、グラスを傾けました。でも傾けただけ、飲んでません。
私の手にグラスを返しながらニコって笑うのです。
はたから見ていたら、酔っ払ってじゃれてるようにしか見えなかったかも知れませんが先輩は、こんなやり取りの間中ずっと私の目をじいっと見ていました。
宴会もお開きになって、先輩は飲んでないので、私と数人の同僚を車で送ってくれることになりました。私が一番酔っ払っているように見えたのか、私を最初に送り届けろと上司に言われ、最初に私の家へ。ふらついている私を先輩が家の前まで連れてきてくれました。
大丈夫か?家入れるか?
肩をかかえるようにする先輩に
私は、ここで待ってたら戻ってきてくれる?と聞きました。
先輩は何も言わず、私の頭にぽんっと手をのせ、目をじっと見つめた後、車に戻って行きました。
今思うと、よくそんなこと言ったなぁって・・・(酒の力か?)
でも、もっと先輩と一緒にいたいなってすごく思ったから。
私は家には入らず、家の前に止めている自分の車の中で
先輩を待っていました。来てくれないかもしれない・・・
そうだよなぁ・・無理だよなぁ・・
どれだけ時間が経ったか判らない、
でも先輩は来てくれました。
先輩の車に乗り換えて助手席へ。
遅くなってごめんな
ううん・・ごめんね、変なこと言って・・
どこ・・・行こうか・・・
返事できないでいると、
先輩は左手で私の手をぎゅっと握りしめて・・
車は走り出しました。
つづく
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