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幕開け

2018年02月14日 16:02

幕開け

バレンタインデー


イギリスでは、男性から花束やカードを贈るのも普通でしたが


日本では一般的に、女性が男性にチョコレートを贈る日ですね。



娘の母である、私の親友



娘が産まれるもっと前に、バレンタインデーに勇気を出して


彼に告白してました。
(正確には、自分がどれだけあなたを愛してるかということを伝えたので
告白とは違いますが)



そんな親友に、今日は哀悼の敬意を表し


彼女のことを彼女の視点で書き綴ってみたいと思います。
彼女本人から聞いた話です)



イギリスバーミンガム生まれの彼女


産まれてから程なくして、両親が離婚


お互いに「子どもはいらない」と押し付けあった結果


彼女は、カトリック教会が運営する孤児院に入院しました。



本名洗礼名があり(後にキリスト教徒を辞退し、その際に洗礼名も手続きにて廃止したそうです)


14歳までは、学校と施設を行き来するだけ(同じ教会内に学校も施設もあったそうです)


15歳で、勉強の成績が認められ優秀な高校へ入学


18歳までに必修科目免除学力(日本の大学で言う、単位だそうです)で、高校に通いながら大学に入学


20歳で大学卒業


16歳からは、副業としてモデルバイトをしていたそうですが


仕事が欲しいと要求すると、こぞって「じゃあ、何をすればいいかわかってるね?」と

体の関係を迫られたそうです。


どこの国でも、クソ野郎はいるもんですな。


彼女はそういったものが大嫌いなので日本に来るまで

私が後にお世話になるボスや副ボス(どちらも高校同級生だったそうです)以外の男が

とにかく大嫌い!!



どこか外国へ行って、自由気ままに暮らして


そのあとに人生をどう生きるか決めたい、と願ってました。





とにかく自分が、一生行かないであろう国


バカンスを楽しむわけでもなく


何か見たいものがあるわけでもなく



どこか、おそらく一生いかないような国


それで見つけたのが、日本



都市部には、もしかしたら行くかもしれない

だったら、日本でも地方離島のほうが面白い経験ができるかもしれない


そう考えた末の、茨城県


だったそうです。


およそ半年、バイトに明け暮れ留学費用を捻出し


来日!



日本ではまず日本語学校へ行き、その後は茨城の大学へ(彼や私と同じ大学です)


同じイギリスからの留学生と仲良くなる気もなく


一人で過ごして、およそ2週間



構内に咲く桜も、そろそろ花びらを落とし始めたころ


同じ留学生中国人)が転んだ拍子に、彼女コーヒーをかけられたことで大喧嘩


文句の言い合い、罵倒、国の悪口


そろそろ取っ組み合いをしそうな時に、仲裁に入ってきたのが彼(娘の父)。



血の気が収まらない彼女は、彼をも罵倒するが


一切相手にされず。



思いつく限りの罵声を浴びせ、その場はスッキリしたものの


日大学へ行くと、昨日モメた中国人の子が


わざわざ謝罪してくれたんだそうです。


「間違ったわけじゃないから、いいのよ」と許したそうですが

そのとき、「あなたは昨日の、ケンカ仲裁してくれた人に謝らないの?」と言われ


はじめて「彼にすまないことをした」と、後悔したそうです。




授業の合間に彼を探してみるも、名前も知らない学年もわからない


覚えてるのは顔だけ、という状況で


奇跡的に、学食を食べてる彼を発見(そのとき、私(イチゴ)は彼の隣に座って一緒にごはんを食べてた。と後に彼女親友)に言われました)


謝ろうと思ったけど、勇気が出ず


でも、たくさんの学生の中から探すのは困難になりそう


そういった思いの中、意を決して


食事後の彼に付いていきました(正確には、後ろからつけまわした)



私と別行動になり、ひとりになった彼の元へ行き


たどたどしい日本語で「ごめんなさい」と謝ると


彼女中国人)と仲直りできたかい?」と心配してくれ


「わざとやったわけじゃないことを、そんなに責めたらいけないよ」と

まるで教会神父が語るように、優しく英語で諭してくれたそうです。



今までの人生で、ろくな男がほとんどいなかったので


この瞬間に、(日本の男性はとても優しくとても魅力的だ)と思うようになったそうです
イギリスの、あまり勉強していない女性の一部は、男性をお金の有無やチンコの大きさで判断することも多いです)



自己紹介をし、面識をつくり


翌日から私の目を盗んで、彼に会いに行く(私(イチゴ)が彼の彼女だというのは、雰囲気でわかっていたそうですが
どうにもこうにも、私のことが気に入らなかったそうです※いつもヘラヘラしてるから、だそうです)


2週、3週と日を追うごとに彼とほぼ毎日話し


彼への想いがどんどん募り


挙句の果てに、彼とたまたま一緒に構内で過ごしてたときに

目の前に現れ、何も言うことなく


いきなり私にビンタ(あのときはマジでビックリしました)


「あなたに彼は勿体無いから、サッサと別れなさいよ!!」←英語で言われました
(後で彼に通訳してもらいました)

負けん気の強かった私も、取っ組み合いでケンカ


背も体格も、彼女のほうが大きかったですが


私だってなかなかの健康自慢です


止める彼をよそに、ビンタや蹴りをお互いに応酬


間に割り込んで必死に止める彼を、間違って引っかいた親友


彼のおでこから流れる血を見て、ケンカ終了



2人して彼に謝って、今日のところは終わり



翌日からは、お互いにバチバチ意識し合い


「彼の恋人」としての自覚がある私は、彼から親友を突き放し
(まだこのときは、親友とはお友達ですらありませんでしたからね?勘違いなさらないよう)

親友親友で、私の目の前でわざわざ「あなたは私と付き合うと幸せですよ」(彼のために、ものすごく日本語を上達させてきやがりました)

と愛を説いたり


はたから見たら、見苦しい争い





そんな中、彼は


「一度、2人きりで思い切り話し合いなさい。自分の人生を話してみるも良し、その代わり相手の話も真剣に聞くこと!」

とだけ言い残し


(私たちが争いを止めないのであれば、どちらとも今後仲良く出来ない)と通告


一度、落ち着いて2人きりで話をすることに。



そこで、親友も私も似たような境遇で生きてきたことを互いに知り


いきなりビンタしたこと、私を汚く罵ったことを素直に謝ってくれ


私自身も(失礼なことしちゃったな)という大反省とともに、親友に謝罪



この日、親友をわがアパート大学時代の、狭くて古いアパートです)に招待し


仲直り&お友達開始日に、お泊り会
イギリスでも一度もお泊りをしたことがなかったので、とても嬉しかったと後に語ってくれました)



彼のどんなところが好きか、で盛り上がり


彼のどこに惚れたか、で盛り上がり
高校時代の、私が彼に惚れたときの話をしたら
親友はとても興奮気味に羨ましがってました)


そこからは、私たちがケンカしてたのなんてどこへやら


毎日一緒に大学で過ごし、もともと遠くないアパートをお互いに行き来し


仲良くなってからは、彼を交え


いつも3人で何かしら行動したり、旅行したり


心から分かり合えた存在になりました。



私は英語を学び、彼女日本語を学び


お互いがお互いの、語学の先生



でも、彼女日本語はものすごいスピードで上達し


わかりやすく言うなら、タレントのRIRICO並みの上手さ(およそ半年ほどで、発音も含め)

なので、会話はほとんど日本語


でも、彼だけはずっと英語彼女に話しかけ


それを嬉しそうに、彼女英語で返してました。



ことあるごとに、「あなたが好きよ」と愛を訴える彼女


彼は笑って「ありがとう」とだけ答える



そんな毎日で、いつも3人過ごしてきて


段々と3人でいることに、当たり前を感じてきた彼女


私がいないときに、彼を誘惑するでもなく


私もまた、彼女がいないときに彼女を貶す発言をするでもなく


自然に出来上がった、奇妙三角関係三角交際







なかなか面白い関係でしょ


そんな関係でも、私たちは誇りを持ってお互いを愛してきてます


今も、ただ一人生き残った私は

彼の事も親友の事も、大好きですよ

このウラログへのコメント

  • トオル 2018年02月14日 16:22

    イチゴちゃんの人生はドラマのようだね。

  • そーさん 2018年02月17日 01:20

    三人の中でたった一人生きている自分という、有難くも少し重くなりそうな自分のバランスを、絶妙に前向きに変えてくれる家族の存在。特に娘さんの存在は未来への希望ですねえ。

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