- 名前
- SugarGlider
- 性別
- ♂
- 年齢
- 56歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 業者、ポインターだらけなので面倒くさいからウラはやりません。 返信もしないのでご了承...
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映画館が舞台の妄想
2014年12月03日 23:22
あても無いのに気紛れで休んだ平日の昼下がり。
特に疲れてる訳ではないので気晴らしと気分転換を兼ねてショッピングモールへ足を運んだ。
平日の昼間だというのに割りと人が多い。
その事に少し戸惑いながら落ち着く為に通い慣れたスポーツショップに行く事にした。
二階のフロアを歩いていると反対側の通路を歩く綺麗な女性が目に止まる。
吹き抜けを挟んで視線が合う瞬間の訪れ。
視線はバッチリ合ったのだけどその物腰同様爽やかで軽やかな歩みですれ違う。
スポーツショップに来たは良いけれど通い慣れた場所なのでこれといって見る物もなく少し時間を潰して上のフロアへ移動。
エスカレーターを上がって近くのWCへと行き休憩ついでに隣に設置してある喫煙所へ。
すると先ほどの女性がWCに来たのか前を通り過ぎていく。
こちらが気付くと大差なく相手もこちらへと視線を向ける。
先ほどより近くで交わされる視線。
お互い興味ある感じの瞬間。
しかし彼女が再び前を通らないうちに一服し終えたので外に出てフラフラと歩いてると映画館の前に。
上映作品一覧を眺めていたらこんな作品やってるんだ!と興奮するような作品を発見。
『ローン・サバイバー(完全版)』
しかも特別上映で¥1000
いやぁ~これは見るしかないでしょ!とハイテンションになってチケットカウンターへ。
「14:00からのローン・サバイバー1枚」
『どちらの席に致しますか?』
「どこ空いてるの?」
『全部空いてます(笑)』
「だよねぇ(笑)」
映画館で見逃した作品で特別上映とはいえレンタル出来る作品に¥1000は払わないよねぇ。
「それじゃあ真ん中」
とチケットを買い貸切のスクリーンへ。
誰も来ないでしょ…と隣のシートにコートと荷物置いてポップコーンとホットドッグ買いに行った。
平日昼間に人手が足りてるはずもなく、ポップコーンを手に戻ってくると「マナー啓発」は終わっていて近日ロードショーのトレーラー始まっていた。
薄暗い中ふと見上げるともう一人観客が居るみたいだった。
自分以外にも物好きも居るものだ…
と思いながらシートに戻ると真横に座ってる。
この状況で真横発券するって嫌がらせに近いなと思いながらも既に予告編で画面に釘付け。
あっという間に予告は終わりBlu-rayで見慣れたオープニングが始まった。
さすがスクリーンは違う!
と何度観たかわからないシーンの連続。
中盤の追い詰められて崖から転げ落ちる迫力あるシーンになって
『キャッ!』
と隣から小さい叫びが聞こえてそのまま頭抱えてうずくまってる。
あれ?若い女性だったんだ。
と思いながらもやっぱり画面に釘付け。
戦闘シーンのクライマックス
マーフィー大尉が命懸けの衛星電話での連絡シーン
シールズは仲間助ける為ならなんだってするぜ!
もう一人の仲間は敵に囲まれて倒れてる。
パッと画面が白くなった…
あれこんなシーンが追加されたんだ?
と思ったけど暫くしても白いままで無音
はて?
と思っていたら照明点灯。
先ほどのカウンターの娘が来て
『すいません、機械の故障で上映続けられなくなってしまいました。』
『チケット代御返しするか、別の作品の席御用意しますけど如何いたしますか?』
ポップコーン買ったは良いけど手をつけてないし続きは家で観れるから
「他は何上映してるの?」
『カウンターでお選び下さい。。』
「それじゃあお言葉に甘えて別の作品観ます。」
『わかりました。』
と言って去って行ってしまった。
隣の人には聞かないのかな?
まぁ中断される迄の15分間うずくまってたからもう見ないんだろうな。。。
と思い荷物とポップコーン持ってチケットカウンターに移動。
『どちらの作品になさいますか?』
「ゼロ・グラビティ(特別編)3D」
どうせ無料ならチケット代高い作品(笑)
『申し訳ありませんでした。こちらがチケットです。』
チケット受け取ってスクリーンへ。
今度は8割方埋まってる大盛況のスクリーンだった。
受け取ったチケットはプレミアカップルシート
おぉ気が利くねぇ。
とローン・サバイバーはすっかり忘れて気分良くなった。
大盛況だがプレミアシートは誰も座ってなくて空席だったのでさっきと同じく隣のシートに荷物そしてシートの間にポップコーン置いてちょっと用足しへ。
戻ってきたらカップルシートの隣に誰かが立っている後ろ姿が見えた。
「すいません」と言って荷物どける。
何でわざわざ今回も隣に発券するんだよ…
まぁタダだから文句は言えないな…
と荷物を足元へ。
まだ「マナー啓発」始まりそうになかったので冷めてしまったホットドッグ頬張りながらほんの気持ち程度ポップコーンを自分の方に寄せてみる。
『あの続きどうなるんですかね?』
ん?
「さっき横で観てた方ですか?それは気付きませんでした。失礼しました。」
「あの続き気になるなら先の展開聞かないでレンタルして観た方が感動出来ますよ。」
と話かけながら彼女を見たらずーっと興味を引いていた綺麗な女性が目の前に座っていた。
興味持つと不思議な事あるもんだな…
と思いながら
「冷めてしまってますけど良かったらポップコーンどうぞ。」
と正しい場所へポップコーンを少し移動。
あぁこれで思う存分プレミアシート満喫出来る。
『さっきは拳握って夢中になってご覧になってましたよね(笑)』
「あれバレてました?(笑)」
「あの作品好きでBlu-ray買って持ってるんですよ。」
『そんなに観てるのに映画館でも!!』
「ローズハニーデューってどんな色か自己解決出来るまで見続けますよ(笑)」
程なく上映開始
トレーラー終わってメガネ装着
圧倒的な迫力の3D映像にポップコーンをポリポリ食べながら見入っていた。
時折柔らかい物に触れる。
隣の彼女も緊張感が抜けたのかキャラメルポップコーンを時折ポリポリ。
中盤になり1人になったサンドラ・ブロックが無重力空間での移動シーン。
手に汗握る緊迫のシーン。
時折触れていた手はしっかりと握られ段々と熱を帯びてくる。
左手に置いたポップコーン。
振りほどく訳にもいかない左手。
右手でポリポリ。
ちょうどポップコーンが残り僅かとなってエンディング。
まだ左手はギュッと握られたままでしっとりと汗ばんでいる。
照明が点灯してようやく握っていた手が離れた。
「面白かったですね。」
と話しかけ荷物とゴミを持って席を後にした。
ゴミを捨て急ぎ足でWCへ。
ホッとして映画館を出て喫煙所へ
『ハニーデューは薄い緑色ですよ。』
という声が聞こえた。
振り返るとそこには先ほどの女性。
「へぇ~そうなんですか?」
「お詳しいですね。」
『インテリア関係の仕事してるので。』
「あぁだから詳しくて平日おやすみなんですね。」
【その10時間前】
うわぁ最悪!
休みなのに何時もの時間に起きてしまった。
昨日の合コンはいまいちだったし今朝のめざましの占いは8位ってビミョーだし。
そもそもラッキーポイントの「スコップ」ってなに?!
スマホ見たらLINEのメッセージ通知
開いてみたら昨日の合コンのチャラ男から
「おはよう」
「昨日話してみて趣味合いそうだから今度食事でも」
チャラ男のスタンプ
!?
趣味が合う?
ホストみたいなスリーピースのストライプスーツに黄色のネクタイ締めて趣味が合う?
冗談じゃないわよ!
メッセとともにアカウントリストからも削除
ポチッ
「ご飯食べるの?」
「今日は休みでしょ。。何かするの?」
『後で手袋見に出かける。』
「じゃあお買い物あるから連れていってあげる。」
部屋に戻って横になってたらもうお昼前
慌てて飛び起きてショッピングモールに。
買い物運ぶ係になって置き去りにされてしまった。
手袋、手袋といろいろお店に入ってみるけどもドコも同じような物ばかり。
フラフラと歩いていたら向こう側からブルドーザーのように人をかき分けて歩いてるデカい人発見。
呆気にとられて見ていたら視線があった。
けれど勢いは落ちずにそのまま足早に歩いていってしまった。
あの勢いならスポーツショップにでも行くんだろうな。。
と思いながら一通りのお店を見終わった。
そういえばスポーツショップなんか行かないけど手袋あるかもと思い入ってみた。
可愛くはないけど機能的な手袋はある。
へぇ~と思いながら店内歩いていると
腕組みして仁王立ちしてるさっきのブルドーザーみたいな人見つけた。
険しい顔してスニーカーの中敷きを手にしてる。
昨日のチャラ男に次いで今度はがさつな脳ミソ筋肉男かぁ。。
次々と手に取ってるけど買わないみたいだ。
スポーツショップにある手袋は使いやすそうだけれど黒しかないからなぁ~と見直していたらブルドーザーがエスカレーターを上がって行くのが見えた。
ドコ行くのだろう?
ふとそう思い追いかけてみたらWCに駆け込んでるだけだった。
エスカレーター上がった雑貨屋で出てくるの待ってる自分が居た。
しかしなかなか出て来ない。。。
抜け道でどっか行ってしまったのかな??
確認しに行ってみた。
入って行ったWCに向かう手前の喫煙所で缶コーヒー飲みながら一服してるブルドーザー発見。
腰かけてる姿見るとブルドーザーというよりはクマだな。。
目配せして確認しようとしたら目が合ってしまった。
あれ?脳ミソ筋肉男っぽくないな。
私に興味あるような視線。
とりあえずWC入ってメークの手直し。
何かを期待しながら喫煙所前を再度通りかかったのだけど居ると思ってたクマは居ない。。。
ドコ行った??
もう手袋よりも興味はクマの行動(笑)
見渡す限り人が弾き飛ばされてるような感じはしない。
ドコなんだろう?
キョロキョロしながら歩いていると映画館のカウンターに居るの発見。
何だかホッとした気がする。
チケット受け取って足早に映画館の中に入っていく。
すかさずカウンターへ駆け寄り
『さっき人の連れなんですけどチケット何枚買って行きました?』
カウンターの女の子はキョトンとしながら1枚だけ買われましたけど…
連れっぽく見えるように
『何で私の買わないのよ!』
という感じを作って
『同じ作品のチケット1枚下さい。』
映画館なんかには来ないから良くわからない。
出されたチケット受け取ってスクリーン探すけどドコだか良くわからない。
ウロウロしてるうちにようやくと場所がわかった。
何だか緊張してきたのでまたWCへ。
気持ちを落ち着かせて入って行ったけど誰も居ない。。。??
まぁ少し照明暗くなったので慌てて席を探すと席の横に荷物が置いてある。
荷物だけだけどドコ行ったんだろう?
すると上映が始まった。
しばらくしたら人が入ってきた。
手にトレーを持っている。
さっき歩いている時と違いソロソロと歩いている。
静かに着席したけれど席は真横。
周りに人は誰も居ないから心臓バクバク
チラッと横を見てみたらさっきのクマだったので少し安心したけれど、確認出来たら出来たで自分の行動に対して緊張してきた。
何だかストーカーのように追い回して今や真横で楽しそうに画面に釘付けな人が居る。
しかも一向にコチラを気にする素振りもない。
そもそもローン・サバイバーって何?
漂流するの??
作品始まって戦争ものとわかったけど何が何やらサッパリわからない。
脳ミソ筋肉は好きそうな作品というのはわかった。
わー撃ち合い始まったぁ。
えー追い詰められて崖から飛び降りるって思考が理解出来ない???
本当に飛び降りた!!
『キャッ!』
もう見てられない。
屈んだ体勢で横を見てみるとポップコーンのカップ持ったまま食い入るように見てる。
ふと静かになってしばらくしたら明るくなった。
『申し訳ありません、機械の故障で上映続けられなくなりました。』
と声が聞こえた。
ホッとしてそのまま力が抜けてしまった。
気を落ち着かせて顔を上げたら誰も居ない。。。
とぼとぼと歩いて出口へ。
クマはドコ行ったんだろう???
映画館のロビーへ出たらカウンターから女の子出てきてチケット渡された。
連れの方もう入って行かれましたよ。
えっ!別の作品これからまた観るの?
今度は同じ過ちおかさないよう女の子にどんな作品ですか?と尋ねたら3D映像のSF作品との事。
今度はゆっくりと見られそうだなと思い渡されたチケット持ってスクリーンへ。
さっきとは違い大勢の人が居る。
入って席を探したら何だか特別な席。
そして荷物置いてある。
???
またクマの姿は無い。。。
戸惑っていると
「すいません。」
と声かけられた。
座席に置いてあった荷物をどけて足元に置きコートも畳んでそのうえに。
そしてポップコーンのカップも邪魔にならないように置き直してる。
へぇ~見かけによらず以外と几帳面なんだ。
シートに座って身嗜み整えてる横でホットドッグを頬張ってるのが見える。
本当にクマみたい。。。
朝ごはん食べたけどお昼食べてないからお腹空いてきた。
何か買いに行く時間はありそうだけど、目を離したらこのクマまた探さないと。。。と思うと立つ事が出来ない。
ホットドッグを飲み物で流し込んでいる姿につられ
『あの続きどうなるんですかね?』
と話しかけてしまった。
「先ほど横で見てらした方ですか?」
「あの続き気になるんでしたら先聞かないでレンタルして観た方が感動しますよ。」
昨日のチャラ男と違い得意気に夢中になって話をしない。
「良かったらポップコーンどうぞ。」
『さっきは拳握って夢中になってご覧になってましたよね(笑)』
「あれバレてました?(笑)」
「あの作品好きでBlu-ray買って持ってるんですよ。」
『そんなに観てるのに映画館でも!!』
「ローズハニーデューってどんな色か自己解決出来るまで見続けますよ(笑)」
昨日の合コンより心地よい会話が楽しい。
間もなく上映開始になった。
映像が凄くて頭クラクラしてきた。
朝食べただけでお腹空いてきたのでポップコーンを少し頂く。
お腹空いてるのでとても美味しく感じる。
更に手をのばすと手が触れた。。。
不快感を感じず何だか心地よい。
ストーリーは良くわからないけどだんだんと画面に釘付け。
あっという間にエンディング。
いつの間にかクマの左手を握ってる。
迫力ある映像に力が抜けてぐったりしていたら
「面白かったですね。」とクマが言って席を離れていってしまった。
慌てて追いかけようと思ったのだけど行先はピンときたのでのんびりと身支度して喫煙所に向かってみた。
案の定クマが一服していた。
後ろから
『ハニーデューは薄い緑色ですよ。』
と声をかけた。
振り返る顔はビックリしてる。
「へぇ~そうなんですか?」
「お詳しいですね。」
『インテリア関係の仕事してるので。』
「あぁだから詳しくて平日おやすみなんですね。」
「最初に見かけた時はコート着てたので映画館でわからなかったですよ。」
【その4時間後】
『じゃあ今度連絡します。』
「おやすみなさい。今日は一日楽しかったです。また。」
映画館を舞台にエッチな妄想ではなく、映画館を舞台に日常生活の妄想を書いてみました(笑)
Hの意味の「色」と色彩の「色」に替えて表現してみました。
(~_~)
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