- 名前
- 杢兵衛
- 性別
- ♂
- 年齢
- 48歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 悠々自適、風雅な隠居生活
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精子
2014年11月03日 03:46
なぜ精子の量と質が低下するの?
精液および精子の質・量が低下する主な原因としては、大きく分けると以下の2つがあります。
(1)原因が比較的はっきりしているもの(精索静脈瘤など)
精索静脈瘤は、男性の約15%に発症し、男性の不妊症患者の25%~40%に認められる症状だと言われています。精巣や精巣上部の精索部にある性脈の血管が拡張したり、弁の働きが悪くなることで、精巣の血流が悪化した状態です。
精巣の血流が悪化すると、滞留した血液によって精巣内の温度が上昇してしまいます。そうすると、精子のDNA形成に問題が生じるため、正常な精子の生成量が減少します。
この他、精子の通り道である精管が詰まって精子が精液まで運ばれない「閉塞性無精子症」や、先天的に精管に奇形があり、精子が精巣に閉じ込められた状態となる「先天性精管欠損」、前立腺や精嚢等の炎症により精子の運動率が低下する「膿精液症」などがあり、これらはそれぞれ男性不妊の原因の1~数%程度を占めると言われています。
これらの原因がはっきりしている男性不妊については、適切な治療を受けることで自然妊娠する可能性が高まります。
(2)原因不明なもの
現在、上述のような原因がはっきりしたもの以外については、精子の量および質が低下する原因は不明となっています。こうした場合は、残念ながら、精子濃度の改善が確実に望めるような効果的な治療法は確立されていません。
精子は活性酸素に弱い
1943年に「酸化ストレスが精子にダメージを与える」という論文が発表され、それ以降多くの研究で、精子が活性酸素に弱いという研究結果が発表されています。そのため、精子の劣化を防止するためには、抗酸化物質を多く摂取することが重要であることも、多くの研究で明らかになってきました。
具体的には、以下のような抗酸化物質が、精子の劣化を予防し、質と量の向上に高い効果を発揮すると言われています。
※食べ物から効果的に抗酸化物質を摂取するには『抗酸化成分・食品/食べ物の種類と効果的な摂取方法』を参考にしてください。
(1)リコピンが精子を正常化
抗酸化物質は様々な臓器に存在していますが、トマトに多く、抗酸化力で有名なリコピンは精巣に多く集積します。これは、活性酸素に弱い精子を守るためです。
2013年に発表された米国の論文では、トマトに多いリコピンの摂取量の増加と共に、正常な形状の精子が有意に増加したということも報告されました。
※リコピンを効果的に摂取するには『抗酸化成分・食品(16)リコピンの効果と効率的な摂取法』を参考にしてください。
(2)ビタミンEで精子の数を増加
様々な栄養素が精子の量を改善すると言われていますが、特に有名なのがビタミンEです。ビタミンEを毎日200ミリグラムずつ男性に投与した実験では、精子の数は4ヵ月後から増えはじめ、10ヵ月後には10倍近くになったという報告があります。
また、ビタミンEは精子の数を増やすだけではなく、精子の運動量を上昇させ、受精の確立を高めるとも言われています。
ビタミンEは、女性においても、性ホルモンの生成や分泌の調整をする脳下垂体に働きかけ、ホルモンバランスを整える効果があります。そのため、生理不順の改善や受精卵の着床をよくする効果があることが分かっています。
そのため、ビタミンEの化学名は、「子供を生ませる」という意味である「トコフェロール」という名前が付けられています。
※ビタミンEの抗酸化効果は『抗酸化成分・食品(4)ビタミンEの効果と効率的な摂取法』を参考にしてください。
精子が劣化しやすい男性の特徴
まとめると、以下のような男性は、活性酸素により精子がダメージを受けている可能性が高くなります。
・喫煙や激しい運動、睡眠不足など、体内に活性酸素を発生させる生活習慣がある
・リコピンやビタミンEなどの抗酸化物質を多く含む野菜や果物などの摂取量が少ない
将来子供が欲しいと思うのであれば、活性酸素が大量に発生するような生活習慣がなく、また抗酸化作用の高い栄養素、特にリコピンやビタミンEを普段からしっかり摂取している男性の方が「子作り力」は高いといえるでしょう。
女性側も同様で、将来子供が欲しいなら、不妊のリスクを高める疾患や生理不順、卵子の老化を早める生活習慣や食生活を早くから改めておく必要があります。
※卵子劣化については『在庫はあといくつ?「卵子減少」を加速させる意外な理由』を参考にしてください。
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