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「創造」という大嘘 (後篇~表より続く)

2013年11月10日 00:30

ここでアジアの思想を顧みると、草木にも魂が宿り、八百万の神が闊歩する我が国古来の世界観を始めとして、唯一絶対神が全てを支配する、という中東発祥の思想とは対極にあることが分かります。

欧州古来の思想としてギリシャ神話を考えるなら、神々の争いの話であり、我が国建国神話に通じるものがあり安心させられます。風物が思想を形作るとすれば欧州の環境は我が国と近い部分があり、中東のそれとは似ても似つかない、ということでしょうか…)


社会全体に通底する思想、という点で進化論は我が国に無理なく受け入れられる土壌があり、十字軍という狂気を経て、教会が支配する暗黒時代を数百年経験して疲弊していた欧州社会が初期のショック状態を乗り越えた後には定着したのに対し、宗教的な自由を求めて新天地に逃げ込み、そこで(創造論に基づき先住民を基本的に皆殺しにして)新たな社会を作り上げた米国人という亜種欧州人には異端として写ったとしても無理からぬことやったのでしょう。


結果として今でも米国には歪みが生じています。

冒頭に掲げた学校で進化論を教えるな、という地方政府相手の訴訟問題などです。



しかし、その米国人が変わりつつある、と感じさせる兆候があります。

学校教育で創造論を子供達に刷り込もうとする守旧派の焦りもそうですし、それ以上に象徴的なのはあれだけ国民を熱狂させ誕生し、4年後に政権継続に成功したオバマ大統領の現在の支持率の低さです。

それは健康保険を巡り議会での議論が紛糾し、遂には連邦政府の機能停止という最悪の結果を招いたことに対する批判があるのは勿論ですが、

その根底にはオバマ大統領の掲げるリベラルな政策の数々が国民に対してアピールを失っている、という事情かあるものとわしは見ています。

背景にはオバマ大統領の最大の公約の一つであった泥沼化したイラクアフガニスタンからの撤兵が難航していることや、中国に対して譲歩するだけの外交など、国民がそろそろ「弱いアメリカ」に対して嫌気が差して来たことがあるに違いありません。


果たして米国は保守に回帰しつつあるのか?


わしはそう見ていますし、我が国にとってはこれは良い知らせです。

米国の保守化=対中強硬姿勢、対日柔軟姿勢という明確な傾向があるからです。



次の大統領選では共和党政権に返り咲くのは、ほぼ間違いないところでしょう。


では、米国からも創造論で世界を見る人は絶滅するのか?



わしはそうはならないと思います。



学校で教えずとも、創造論を真実と教える家庭で育った子供達は素直にそれを受け入れるでしょうし、米国にはそれを許容する土壌があるからです。



その米国で、NASAがあれだけ膨大な国家予算を得て、宇宙開発を進めて来られた背景には、米国独特の技術に対する信仰(先の大戦冷戦に勝利できたのは優位な技術故、という意識を米国人は広範に持っています)があるのは勿論ですが、加えて米国人のDNAの一部となっているフロンティア志向があるに違いありません。


そして国民の広範な支持の元、宇宙開発を続けて来た米国は、その予算の一部を地球外知的生命探査プログラムに割いて来ました。

これはジョディフォスター主演の映画"Contact"で描かれた通りです。

地球外知的生命体。

これはキリスト教の教義からすると、絶対にあり得ない話題です。

唯一絶対の神が自分に似せて創造したのが地球の人間で、地球上のその他の生物は人間に奉仕させる為に神がやはり創造した、という世界観には、地球の他に生命が存在するシナリオはあり得ません。


ということは、米国人の過半数は、既に創造論の欺瞞を見抜き、それが単なる作り話であることを認めている、ということでしょう。

尤も、こうした話題を話していると、種の進化があったとしても、そこには神の意思が存在していたのではないか? とする「ハイブリッド論」が登場したりしますが、それは既にキリスト教原理主義を脱していますので、その軛は解けているもの、と解釈します。


ま、元々米国人は本音と建前を使い分けるのが得意な人達ですからね。

万人平等を謳いつつ黒人奴隷の輸入を平然と続けていました(これが理論的に収束するのは、黒人を人間と認めない場合だけです。それが彼らの原点なのです)し、国政選挙女性選挙権が与えられたのは1920年、仇敵たるソ連に遅れること3年でした。




反面…


善意ある米国人は大変に親切で、わしも個人的に随分と世話になり、そのことに付いては心から感謝しています。

我々日本人は遠慮と親切の線引きに悩む余り、人を助けて当然の状況でそうしないことがあるように思いますが、米国人はそうした場合に躊躇せず人助けする人が多く、わしも大いに勉強させてもらいました。


これは、教会の教えが良い方に機能した例で、その点、我々は米国人に学ばねばならないと思います。


彼らは民間の慈善活動にも実に熱心に取り組んでいて、例えばハリケーンの被害を受けたハイチの救援ミッションなど、全米各地の教会が救援団を組織して救援物資と人を送りこんだりします。

こうしたミッションに参加する人はその多くが仕事を持つ年代で、皆それぞれ休みを取りこうした活動に参加する訳です。


企業の側もこうした奉仕活動には理解があり、休みをもらう時に嫌な顔をされることはない筈です。

こうした点、我が国は米国に学ばねばならないと思います。

(例えそれが、キリスト教価値観に基づき、布教の一部としての救済やとしても、助けてもら側からしたら、何も不都合はない筈でしょう)


そして既にちらっと触れましたが、新大陸に渡った欧州人がmanifestdestinyと称して原住民たるnative American達を皆殺しにしつつ西進し続けたことは記録されている通りです。


そして彼らが先の大戦であれだけ執拗に我が国との戦争を望み、仕掛けたのは、そのmanifestdestinyの延長上に我が国が存在していたからです。


何とも迷惑極まりない話ですが、これも我が国と米国の宿命の一部なんでしょうね。





以上。

創造論から飛躍し、論旨がずれ、主張はぼやけてしまいましたが、大目に見てやってください。


これは先に断った通り、酔っ払いの戯言なんですから。


皆様、ええ土曜の夜を。

このウラログへのコメント

  • ベソ 2013年11月10日 00:49

    極めつけ、論旨が不明確な駄文。


    読んでくださった皆様に、心からのお礼を。

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