- 名前
- ぴーとにゃんこ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 51歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- 首から耳にかけて猫みたいにほおずりして気持ちよくしたげる。香港から家出して、大阪に長...
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ポルターガイストさん
2013年07月14日 02:04
夏の夜だから、お化けの話をしよう。
僕が予備校生として東京に下宿してた頃のことだ。
その頃、僕は3人の大学生と中野区と練馬区の一軒家を借り切って住んでた。
夏休みになると、大学生は実家に帰省してしまったけれども、僕は夏期講習があるので、その一軒家でぽつねんと暮らしていた。
まあ、うまくいったらアメリカの大学に行こうと、英語の本を音読したり、米空軍ラジオのニュースの言ってることをオウム返しにしたりしてたせいで、同居人からちょいと気味悪がられてたので、ひとりは都合がよかった。
と、英語漬けになってたある夜の1時ごろ、僕の部屋のドアがガタガタと鳴り始めた。
同居人はみないない。風のせいかな、とドアを開いて、廊下を見たが、窓は閉まっているし、外で風が吹いている様子もない。
ちょっと気味が悪いな、と思ったものの、またしばらく勉強して寝た。
その次の夜も午前1時になったら、ドアはまたガタガタと鳴った。怖かったので無視した。ドアは数分震えた後に、静かになった。
その次の夜も、そのまた次の夜も1時になるとドアが鳴る。
僕は何を考えたのか、そのドアに向かって、「君は幽霊なの?何か思い残すことがあるの?」などと話しかけた。
不思議と恐怖感が薄れた。
それから、毎晩ドアが鳴ると、僕はドアに「こんばんは。また来たんだね」と話しかけ、その日に予備校であったことや、ちょっと厄介なOLカノジョのグチなんかを話した。
初めは自分がアホらしいと思ったけど、ひとりで上京してきてる予備校生にはあまり友達もおらんし、カノジョとは週末にしか会えないから、会話に飢えてたから、色々と話した。
そうしているうちに、扉を揺らすお化けだか何だかに情が移ってしまい、楽しく話すようになった。
でも、夏も終わりに近づき、同居人が帰ってくる頃になると、ドアは毎晩は鳴らなくなった。
そして、9月のある夜を最後にドアが再び鳴ることはなくなった。
ちょいと淋しかった。
秋が来たな、という気分になった…
このウラログへのコメント
> みつはさん
せやね。悪霊やなくてよかったわ。
でも、霊的なものより深夜の無言電話なんかの方が怖い…
うちのじーさん死んだ時に、家を揺らすという派手な挨拶してくれてからなれちゃったんだよね。
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