【あいれすっ】07-04、｢嫉妬｣

「べっ、別にあなたが誰と仲良くなったって、あたしの知ったことじゃないんだからねっ！」
これはツンデレちゃんの言。そして、こことはまた別の物語。

とどのつまり、嫉妬しないひとはこの世界にはいない。

ここにいる三人も、例外ではない。
テーブルでにらみ合う三人。
新進気鋭ちゃん、アイドルちゃん、幽霊ちゃん。
我らがヒロインだ。

「コトちゃんは兄くんと同居してて羨ましいですっ！」
「アカネちゃんだって、兄ちゃんを魅了してる実績や美貌があって羨ましいっすよ」
「二人とも肉体があるから、恋愛が出来て羨ましいですね～へ(^^へ)」
お互いに「自分にないものを持つ」から嫉妬するんだろうか。
「アイドルちゃんがこの家に同居したら、完璧過ぎますね～へ(^^へ)」
「芸能活動は忙しいから無理ですっ」
「それはなかなかオーディションに受からないわたしへの当て付けっすよ～」
「幽霊にはオーディションも芸能活動もへったくれもないですよ～へ(^^へ)」
……。
「あるですっ」
「あるっす！」


「心霊写真特集～」
「きゃあああ～」
「写真も見ずに悲鳴ですっ」
「だって、この写真、恐ろしいっすよ」
「へ(^^へ)～～」
「きゃあああっ」


「ここはとある廃墟。今ここで映画の撮影をしてるのだが」
「へ(^^へ)～～」
「か、監督、画面を何かが横切りました」
「な、なんだと？うぎゃああ～」
「くーる～♪きっとくる～♪ですよ～～へ(^^へ)」


……とか。
「わらわは人を呪ったりしないですよ～へ(^^へ)」


ちゃんちゃん。