プロの主婦

『失恋ショコラティエ』で印象に残ったエピソードがある。

経済力のある夫と結婚した妻だが、夫との結婚生活には不満だらけ。

「外で仕事がしたい」
金に困ってるように見られてみっともないからダメ。

「日曜に、友達と遊びに行きたい」
その日はパーティがある。お前も出席しろ。
お前のは完全遊びだけど、こっちは仕事の付き合いなんだから。

「あたしにも人権あるんだけど」
これだから専業主婦は視野が狭いって言うんだよ。

「専業主婦はあなたの命令でやらされてるんでしょ」
とにかく妻は夫の都合に全部合わせてもらうから。
夫婦なんだから当たり前だろ？　と旦那。

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妻と母親の会話シーン。

「人間扱いじゃないよ。ひどすぎる。お母さんはあの人のこといい旦那さんだと思うの？」

「思うわよ」

「娘がこんなに嫌な思いしてるのに？」

「だって高給取りで、お姑さんは亡くなってて、サイコーじゃないの」
「そんなサイコーの旦那さんがご機嫌いられるように振る舞うのがあんたの仕事でしょ？」

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母に言われて『大人になる』ことにした妻。

「昨日酔ってたでしょ。ちょっと怖かったの・・・ぐすん」

そ、そうだったかな。ごめんな。
そうだ。靴が欲しいって言ってたっけ。買ってやるからさ。

「ありがとう！！やったー！嬉しいー！（はぁと　」
「野菜のポタージュ作ったんだ！今あっためるね！」

リビングで満足そうな夫と、台所にいる無表情の妻。

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妻と友達との会話

「最近愚痴言わないんだね」

「プロに徹しようと思って」

「プロ？」

「あたしの仕事だから。『吉岡さんの奥さん』っていうのが」

「何そのストイックな姿勢」

「気持ちが乱れるようなことは封印したんだ。でもちゃんとイライラしないように、悲しくなりそうなときは、別の楽しみで現実逃避するんだ」

「まあでもそれ、普通の主婦の正しい姿だよ」


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メカニズムとしてわかってはいるつもりだったけど、こうやってわかりやすくまとめられたエピソードを見るのは初めてでした。

こういうのは男性が知るべき内容ですよね。


注
これはただの一エピソードにすぎません。ほんの数頁です。
全体のストーリーにはあまり関係のないシーンです。
この作品自体はこういう話ではありません。
チョコレート屋さんの失恋話？です。


少女漫画って基本ファンタジーだけど、時々すごい現実的ね。
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