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思い入れと数字

2011年05月04日 00:19

重い話を吐き出しますので、エロい話とか楽しい話とかを期待している方はさようなら。

ちょっと被災地に行ってきたのですが、これだけ大きな規模の被害となると、調査や復旧工事も大変だと思われます。
現場でのボランティアも大変ですが、こうした人たちは特定の人々のために動いているわけで、これはこれで大変ですが、誰のためにやっているというのがはっきりしているので、その人と話をしたりして、いろいろ思いを強くされても仕事に影響はありません。
ないどころか、むしろ思い入れが強い方が被災された方もほっとされるでしょうし、仕事にも気合が入るように思います。

でも、私は思うのですが、行政のようなもっと多数の被災地の人間を相手にする仕事の場合、思い入れが強くなればなるほど、強靭な精神力が必要になる、のではないかと。
つまり、多くの人(あるいは現場)を相手にする場合、特定の一人の悲惨さに共感してしまうと全然仕事ができなくなってしまいます。
その人を救いたいと思えば思うほど、「その人と同じくらい悲惨な人は山のようにいる」という現実と直面し、さらに「今現在できることは(時間もお金も)非常に限られている」わけですから、優先順位がつけられなくなります。

被災者の数だけ被害があり、みなそれぞれの思いや事情は異なります。それを一緒くたにして扱うのは何か非人道的な気がします。
原発の警戒区域を機械的に円で決めてしまうのは「現場の実情をしらない阿呆ども」のすることだ、というのと同じような感じです。

それらを理解した上で、個人的な暴論ではありますが、現実に復興作業の管理を行う人はこうした思い入れを無視して数字として被害状況と向き合うのがいいように思います。
つまり、むしろ地域のことはまったく知らない人(被災前の状態も知らない人)に被災地の状況をまったく知らせずに、作業としてやってもらった方がはかどるように思います。

もちろん、住民に理解を得たり、申請をしてもらったりする担当者は地域のことを知らないと住民と揉めるでしょう。
つまり、住民の気持ちを和らげる必要があるわけで、もっと露骨にいえば、同じ状況で我慢してもらうために「言い方をかえてなだめる」必要はあるでしょう。
そういうお客様相談室担当の人は地元の人でないとだめでしょう。

だけど、調査の順番とか復興計画とかの基礎を考える人はそれではだめだと思います。被害を数字として捕らえ、復興にかかる時間やお金も数字として割り切り、その中で「全体として」最善と思われる方法を選べる、ある意味「冷酷な人」でないといけないのではないか、と思います。
そして、思い入れが強ければ強いほど「冷酷」にはなれません。

冷酷さをリーダーシップといってもいいかもしれません。そういう意味で、いくら叩かれても平気な顔(実際はそうでなくても)をしていられる人は強い人です。
輪番停電がありましたが、そして夏には復活するでしょうが、これは数字だけでやっている例です。何の感情もない冷たい制度ですが、規模が大きいだけに機械的にやるこの方式が一番いいように思います。

こう考えてくると、政治家ってのはこうした資質を持ち合わせているような気がしてきました。
いや、こうした資質を持ち合わせているから政治家をしていられるのかもしれません。

なんか、私、最近、すべての思いをお金に換算して割り切れるのだったらどんなに簡単だろう、とつくづく思います。

ちなみに、これ、思いを恋愛にしても同じでしょう。そして、こっちの場合は、きちんと(?)お金に換算できる人は意外と多いようです。そーゆー人は本当にうらやましいです。

このウラログへのコメント

  • みんきー 2011年05月05日 00:14

    妖♪さん、コメありがとう★
    暴論にお付き合いいただき、ありがとうございます。
    ま、¥が一番わかりやすいですけどね

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