非実在青少年とアングラエログロの芽生え～児ポ曲解

最近どうもネットで聞きなれない言葉を目にすることが。

「非実在青少年」

二次元ヲタの児童ポルノ規制どうしよう！みたいな騒ぎだから自分にはあまり関係ないことだ・・・とタカを括っていたら・・・。

関係あったー！！！！！！ｶﾞﾋﾞｮｰﾝ

定義としては「刑罰法規（強姦、わいせつ、売春斡旋など）に触れるか、近親者同士の性行為を不当に賛美・誇張するように描写したもの」

ﾌﾑﾌﾑ。そりゃそうですよ。
幼い子供をそういう対象にしちゃイカンですよ。
妄想ならなんでも許されると思ってはイカンですよ。

ちょぉーーーーっと待って。

ここまで読んでるとあたかも今風アニメのエロ版だとか、エロゲ風のタッチで描かれるもの・・と考えがち。
確かにそういうものが氾濫しすぎるほど氾濫してるから。

でもっ。よく考えればっ。
私のヰタセクスアリスの根幹を担う、アングラエログロ書籍もこの対象になってるってことじゃございませんか！？

天才絵師・丸尾末広大先生の話にはヌードなんて生半可なものではなく、生々しすぎる性描写や血しぶき飛び交う残酷シーン。SM描写や余韻ある強姦シーンに至るまでなんでもござれです。

知る人ぞ知る「少女椿」という作品がありまして。
幼い花売りの少女・みどりが母親の死をきっかけに見世物小屋の団長に拉致されて、不幸を重ねてゆく物語なのですが・・・。

みどりちゃんは遠足に行くような年周り。
なのに、見世物小屋で言う事を聞かすようにするために手篭めにされ、処女を奪われてしまいます。

手篭めのシーンはありませんが、下半身裸体で股から血を流し突っ伏して「遠足行きたい」と嘆くシーンが有名です。

この作品、「知る人ぞ知る」と言いましたが、海外でもとても人気がありまして「MIDORI」というタイトルで出版されています。

他の作品も同様に海外出版され、高い評価を受けています。

他には丸尾先生の後継者と名高い大越孝太郎先生の「マルサイ」なんかもエログロ描写ばっかりですｗ

ファンタジーな作品も多くお書きになって大好きな絵師さんですが、彼の描くヌードは淫靡な中にはつらつさがあってすてきだなぁと思っています。

さて、確かに紋々では同じカテゴリーになってしまうこれらの作品とアニメ調作品。

しかし、これらは全く持って似て非なるものだと思うんです。

後者は（多分）ただひたすらに「性欲」を満たす対象としてのストーリー展開。
童女を性の対象とした犯罪の横行などを見ると、確かにペドフィリア(小児性愛嗜好）を性癖に持つ人間が増えてることも確かで、そういった一連の作品が助長しないとは言えないと思います。

思想は自由ですが、捻じ曲がった妄想が破裂して犯罪が横行してしまうのはいかがなものか。
少なくとも未成年が「少女だって性衝動をみんな持ってる」と思ってもらっては困るし、「イタズラが気持ちいいという方向性になる」と勘違いしてもらっても困る。
「強姦だっていやよいやよも好きのうち」なんて完全に間違ってるわけだし。

そういう思考の導きをしないためにも、この規制というのは必要なんだと思うんです。

しかし。

私が好む先生方の作品はどうか。
ある意味でアニメ化された描写とは全く違い、生々しさはケタはずれです。
でも・・・多分これでヌく・・というのはまず一般的ではありません。
別な言い方をすると「いやらしいものを見たくて読むと完全にしっぺ返しを食らう」感じです。

それよりも世界観だとか線の繊細さ。ストーリーよりも「絵画」として見てる部分の方が大きいかもしれません。

私が丸尾先生に出会ったのは中学生の頃でした。
完全に未成年であり、R15にでさえも引っかかるような年齢です。

最初に読んだ作品が「薔薇色の怪物」という短編集で、男の子２人と女の子１人がSMごっこをしてるうちにショック死してしまうという内容や、良家のご新造さんが夜になると下男を性的に虐待したりだとか、スカトロを明るく扱ったものなど、本当に「親に見つかったら卒倒モノ」という内容だったのですが、センスが本当に私の心を捉えてしまい、いやらしさの部分は本当にどーでもいいことでした。

タブーなことを抱えているドキドキ感と、このセンスを楽しめる大人の世界を垣間見て、私のアングラへの興味もわきました。

残念だけど、人の思考はそれぞれだから、みんながみんな私のような捉え方をするとは限らないと思いますけど・・・ある意味では子供にも「いいものと悪いもの」を選ぶ力や「一方的なものの見方を押し付け」ではなく、退廃した世界観の中にも「事象」ではなく、素晴らしい見方が出来るんだということも学んで欲しくはありますけどね。

まぁ、性犯罪予備軍が増えるよりはよっぽどいいけど。