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(超短編)魔法使いミラ①

2010年09月12日 05:32

ここはとある小さな国。その西に位置する深い森の奥には、お菓子の家に住む、16歳の見習い魔法使いミラが住んでいる。
「はぁ…お師匠様、まだ帰らないのかな?」
 ミラは、お師匠と一緒に暮らしているのだが、今は城からの依頼で、隣の国へと仕事しに行っている。だからここ2週間くらい、ミラは一人で退屈だったのだ。
「そうだ、一人がつまらないならもう一人よべばいいじゃない」
と、ひらめいたミラは、勝手に師匠の部屋に入って、魔術書を取り出す。そして目的のページが見つかれば、そのページを開いたまま、外へと出る。そして、庭の地面に魔法陣を書いたのだった。
「よし、これでOK!」
と、魔法陣をすべて書き終えると、魔法陣から離れたところに立って、魔術書の通りに呪文を唱える。
「いでよっ私の僕っ」
すると、魔法陣から白い煙が立ち上がり、中心部が見えなくなる。思いの外、魔法がうまくいったので、ミラは期待を膨らまして、召還される魔物を見ていた。
 やがて、白い煙が立ち退くと、ミラは驚き、目を見開いて固まってしまった。
 そこにいたのは、身長は180は超えてるくらいの長身で、長い黒髪を一つに縛り、とんがった耳に、切れ長の瞳をした、美しい顔の人型の魔物だった。
 ミラは少し緊張して、体がこわばったが、相手は自分が召還した魔物。ここでひるんでは上下関係があやふやになってしまう。
「こんにちゎ、私はミラ。まだ見習いの魔法使いだけど、あなたは私に召還されたわけだから、私の言うことを聞いてね」
と、自分より幾分背が高い相手に向かって、ぐいっと顎をしゃくり上げて言う。
 美しい魔物は、こちらを一瞥すると、低い声でしゃべり出した。
「……誰に向かって言っている?」
その一言で、ミラの思考は一瞬停止する。
「見習い魔女ごときが偉そうに…俺の力があれば、お前なんぞすぐに殺せるんだぞ?言うことを聞くのはお前の方だ」
と、ゆっくりとこちらに向かってくる。徐々に近づく相手に大して、ミラは条件反射的に少しずつ後ずさるが、気を取り直して言う。
「そんな…そういうあんただって、召還されたじゃないの?どうせそんなのもハッタリでしょ?いい加減にしなさいよ」
魔法の杖を魔物に向ける。しかし、相手はそんなの何とも思わない様子で、近づいてくる。遂に壁に背中が当たり、逃げられなくなる。
「そんなことしてもどうにもなんないぜ?」
魔物はうすら笑みを浮かべ、目の前で停まると、首に手を当てる。ミラが恐怖で目を瞑り、震えて硬直していると、首に当てられた手は、顎へと添えられ、唇に生暖かい感触がする。
「!?んーっ……んふっ…」
抵抗しようとするにも、魔物の顎を押さえる力は強く、手で押しのけようとしても、両手を片手で拘束されてしまう。
 唇を閉じようとしても、唇の中に魔物の舌が侵入し、ミラの舌に絡ませるため、自然と唇が開いてくる。
 何度も何度も舌と舌を絡ませられるため、頭まで朦朧としてくる。
 魔物の舌から唾液が流れてくるたびに、体が変な感覚を覚え始め、全身がうずうずし始める。もう何も考えられなくなってきてしまっていた。


(とりあえず今日はここまで!)

このウラログへのコメント

  • ニッチ 2010年09月12日 05:45

    ドキドキワクワク(o( ̄ー ̄)o)小説とか書いたりしてるの?引き込まれちゃった続き気になる~

  • tatu 2010年09月12日 06:16

    続きに期待ですっ!

  • ?? F 2010年09月12日 07:25

    マジで上手い!!
    隣に座って朗読してくれる?(笑)

  • mac 2010年09月12日 12:14

    じつは
    女流作家ですね
    ここにはたくさんいるんです
    そういう方

  • 白花 2010年09月12日 23:39

    みなさん読んでいただいてありがとうございますっw
    日記何かいたらいいか分かんなくて、
    適当にお題出したら、小説書くやつがあったから
    なんとなく始めただけなので、へたっぴです;;
    が、次もよろしくですっ

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