情熱２～悲しみジョニー～

ゆるい季節の中であついからは破けて
売れすぎた果実をさびた雨が洗う。













親父に転勤ばかりさせていた会社がつぶれた。経営不振と政治家への賄賂が原因だそうだ。
悪いことをしたやつらは絶対に裁きが下る。しかし、何も知らずに一生懸命働いていた親父はどうなるのだろう。おやじは、かいしゃのためにいっしょうけんめいはたらいて、自分のみがぼろぼろになって、後は朽ち果てて土になって死んでいく

デモオヤジノツチカラハハナハサカナイ、、、

俺は中学を卒業したら働く決心をした。今のままではくっていけないから。

こんなおれにも、そんな事情を聞いてくれたダチが出来た。べつに、こいつに話した所で金が出てくるとか、そんなわけではないんだが話せば気が楽になるし、何より一人っ子だった俺にとって見れば、兄貴みたいな存在だった。なによりそいつは境遇が俺とそっくりであったし、（こいつは母親と二人暮し）声が優しく包まれていく感じがしたんだ。

オレハタダハナシヲキイテクレルダケデヨカッタ
デモコイツハ、、、、、、、











きっと涙は音もなく流れるけれど、
赤裸々に頬ぬらし心まで溶かし始める。