- 名前
- ヤヨイ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 51歳
- 住所
- 大阪
- 自己紹介
- あ~・・・ ごめんなさい 何もないの~(゜_゜>) 。。。。探してみます?な~んてね(笑)
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外科室
2008年11月08日 14:19
泉鏡花の小説に 同タイトルがある
映画化もされたらしいので 結構覚えのある人もいるだろうが
中学の多感な時期に読んだ私には
麻酔に対する 大いなる幻惑と
貫く 秘密に対する意固地さが
未だ 残っている本である
ーーーーーーーーーーーーーーー
ある高貴な婦人が 治療を一刻も争う中
麻酔をするのなら 術を受けず このまま死を選ぶという
「私はね、心に一つ秘密がある。
麻酔剤は譫言を言うと申すから、それがこわくってなりません。
どうぞもう、眠らずにお療治ができないようなら、
もうもう快らんでもいい、よしてください」
確か 遥か昔 10年近く前に ある若い医学生と
植物園で すれ違っただけ
すれ違いざまに目を交わしただけのことであり
恋という言葉すらふさわしくない 思い出
それが 伯爵夫人の 唯一無二の秘密であり
それを 麻酔で犯された精神が
口走るかもしれないのが怖いので
麻酔なしで 手術をしろと 頑としている
そして その無謀な執刀に
当該者の医学生が指名
外科医となって 現れる
麻酔なしでの 開胸手術
二人きりでの外科室
メスをおそるおそる当てる 彼の手に
夫人の白い手も 添えられる
血しぶきがあがり
彼は慌てて 声をだす
「痛みますか」
「いえ 貴下(あなた)だから、貴下だから」
「でも、貴下は、私を知りますまい」
「忘れません」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二人が 数年目の一瞬 同じ想いを持ち寄ったことを
この会話で 確かめ合う
もちろん 夫人は息絶え
彼も後を追って
純愛の幕は閉じる
高貴な死を選んだ 潔さと
執念のような 女の業の恐ろしさを感じて
一言一句 忘れられない場面を 上に書き写した
別居にあたっての取り決め
緊急事態は 連絡しあうこと
今回の 私の病気は これを否めないし
負担をかけるけれど やっぱり旦那に知ってもらいたいし
そばに 出きれば居てほしい
ただ 「外科室」の残像が
私にも強烈で
全身麻酔の果て 責任の取れない事を口走るかもしれない自分が
心底怖い
本性を出すのか
心にもない事をわめくのか
自分でも 一貫性のないような処もあるので
どうしたものか
逃げ場をつぶしてしまったら どうしよう
その道は 彼も私も 必要かもしれないのに
このウラログへのコメント
うーん 知らせておくべきやろなぁ…(>_<)
でも… うーん (>_<)
やっぱり 心配やなぁ…
> 赤ワインさん
うん、負担で迷惑かけるけれど、最終的には知らせると思うんよ。
でもずっと付き添ってなどと望んでいいのかも分からないし、なりゆきで、進退(?)を決めるしかないね~
> ハマーさん
こういうとき、甘え上手だったら、どんなにか楽だったろうにって残念(>_<)に思います。
私は二人でいたくても、あっちが楽ちんな一人を壊したくなければ、劣悪やろ?う~ん。。。
> ひこさん
うん、まずは結果が出たら、やっぱり教えると思う。ただ、奇跡が起きて薬やほかの治療で大丈夫となったら黙ってるかもしれんわ。あの画像の限り、手術なしなんて夢のような話なんだろうけど
> 小春さん
わざわざありがとう。自分の納得のゆくようで良いと思います
> Shinさん
うん、ありがとう。自分だったら絶対知りたいし何とかしてあげたいと思うけれど、あっちの気持ちが、いま世界の誰よりも分からないかもしれないね(笑)。信頼関係、、そうだね。秘密はね~
> さやかさん
全身麻酔の覚醒時には、いろいろのようですよ。後で余裕があったら、人から聞いた珍目覚め、書きます。一番怖いのが素直な言葉を口走ってしまう無神経さでしょうね。
意識がない分、残酷に
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