- 名前
- エンドウ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 40歳
- 住所
- 愛知
- 自己紹介
- 精液を溜めすぎると身体に悪いという俗説があります。 実際には常に新しい精子が作られて...
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君に人を抱く資格はあるのか
2006年01月28日 11:28
日々を過ごす中で、つい何かを忘れてしまうことはよくあることです。
目的があって本屋へ寄ったのに、立ち読みに没頭してしまって買おうと思っていた本のことを忘れてしまったといった程度なら笑い話で済みますし、自分が困るだけです。
しかし、これが相手のあることとなると話は違ってきます。
デートの約束をすっぽかしたり、バイトのシフトを失念していたとなると、相手に対して迷惑になります。それに自分の信用も下げることになります。
できることなら全ての行動をしっかり把握しておきたいと思いますが、人間ですからどうしても抜け落ちてしまうことがあります。エンドウさんも何かを忘れているという漠然とした違和感を抱えていましたが、つい先日になってはっと思い出しました。
エイズ検査を受けていない。
話は去年の6月まで遡ります。
いつも服を買いにいくお店の店長さんが「この前エイズ検査に行ってきてさ~」と切り出して、近頃のエイズ事情を教えてくれました。なかなか興味深い話でした。
幸か不幸かエイズに感染するようなことはしていないエンドウさんにとっては必要のない検査です。しかし、これまでにセックスをした相手がHIV保有者ではないかどうかは、確信を持って判断できることではありません。
ですから検査自体への興味と、一応の確認の意味を込めて保健所へと足を運びました。
検査日時は保健所によって異なりますが、エンドウさんが赴いたところは毎週火曜日(祝日除く)の10:30~11:15までとなっています。この僅かな時間でしか対応していません。
基本的な流れとして、ますは保健所に確認の電話をします。まれに日程が変更になっている場合があるそうなので、確認をするのが無難です。
保健所まで行けば案内がありますので、それに従ってしかるべき場所で受付をします。
エンドウさんが赴いたときは無人の受付に小さな案内書きと番号札が置いてあるだけでした。これはいささか不親切です。現にそれに気が付かなかったエンドウさんは人のいる窓口をあたり、若い母親のいる中で「血液検査を受けに来たんですが」と言う羽目になりました。どんな羞恥プレイですか。
ただ、そのことによりエイズ検査を受けることに後ろめたさを感じている自分を実感しました。差別をしてはいけないとは言いますが、差別の根っこは人間の中にあるのです。内から湧き上がってくるものなんですね。
苦笑いをすり抜けて、エイズ検査の受付へ向かいました。
検査室は完全な個室ですが、待合場は学校の保健室にあるような仕切りでフロアを区切っただけの簡素な場所でした。
初めはそこで待つとは思いもよりませんでした。しかし、どうも挙動不審な人が数名、その付近をうろうろとしていたので、待合場なのだとわかりました。プライバシーを重視している割には配慮の足りない扱いです。
検査を受けるために来る人というのは少なからず不安を抱えてやってくるわけですから、細やかな注意ができる状態とは限りません。せめて受付にも人員を割くべきだと思います。
さて、順番が回ってくると担当の方に検査室へと案内されます。
ここで、カウンセリングを経て採血を行い、その後に質疑応答をします。
カウンセリングとは言ってもこちらから何かを訴えない限り、特別に何かをするということはないようです。エンドウさんの場合は、ウインドウ期と注射器の針が使い捨てであることの説明を受けました。
ウインドウ期とは感染を確認できない期間を指します。HIV抗体を確認するためには、感染したと思われる日から3ヶ月の時間を置く必要があります。ですから、今現在の感染状況ではなく、3ヶ月前のそれを確認するための検査になります。
献血でHIV抗体検査ができないのはこの関係ですね。
その後、結果は1週間後の血液検査実施日に受け渡しになることと、その日に都合が悪い場合は必ず連絡をしてから取りに来るように言われました。
ここで申し込み用紙兼結果表に記述をするのですが、これは本名でも匿名でも受けることができます。本名の場合、交際相手や勤務会社への証明として活用することができるという利点があります。
採血後、何か質問がありましたらどうぞというので、
「援助交際にて高校生の間でエイズが蔓延しているというが、厚生労働省の統計によると同性間性的接触による感染が多い。高校生の感染は噂に過ぎないのか。また、なぜ同性間性的接触が主な感染経路となっているのか」
以上の2点において疑問を投げかけました。
まず、噂は否定できるものではないということでした。保健所などで行っている検査にてHIV感染がわかるというパターンは少なく、症状が悪化して病院に運び込まれて初めて発覚するというケースが多いということでした。よって、数字に表れていないところで感染者は存在しており、水面下では統計の10倍は感染しているのではという見込みだそうです。
同性間性的接触については、人一倍気をつけているとは思うが・・・と担当の方もよくわからないようでした。しかし、数字として表れているということは、そういうことなんでしょう。
これからも感染は広がり続けるのだと思われます。
もしかしたら、エイズやその他の性病に感染していないと証明しなければセックスできないという時代が来るのかもしれません。そんなところまで資格が必要になるなんて、世知辛いことですね。
ああ、検査結果ですか。
陰性でした。安心ですね。とりあえずは・・・。
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