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エイズ(7)

2008年03月09日 00:34

では、ウィルスがヒトの体内に侵入する場合を考えてみよう。例えば、肺炎なんかだったら、「肺炎ウィルス」が肺の細胞に寄生してその細胞の機能を利用して増殖し、最終的に寄生した細胞(宿主)を破壊する。
この場合、肺の細胞が破壊されるわけだが、「肺炎」になったら高熱とかの症状が出てきて、「肺炎」と診断されれば、免疫系も健全だからB細胞が「抗体」を作ってウィルスに対抗でき、補助役として薬を飲めば治療される。

では、HIV(エイズウィルス)の場合はどうか? 前にも簡単に触れたが、HIVは、「免疫系に寄生」するのである。 それも、B細胞に「ウィルスに対抗する抗体」を作るよう命令するT細胞に主に寄生する。T細胞は免疫系でも「エリート細胞」であり、重要な役割を持っている。この細胞にHIVが寄生し、その機能を利用して増殖し、最終的にT細胞を破壊する。そうなると、HIVウィルスに対抗するための「抗体」を作る命令がB細胞に行かなくなる。免疫系は混乱する。HIVはT細胞以外の免疫細胞にも寄生するから、いずれ免疫系は死滅の方向に向う。

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