- 名前
- イチゴちゃん
- 性別
- ♀
- 年齢
- 44歳
- 住所
- 茨城
- 自己紹介
-
毎日元気に働いてます
ゆっくりだけど、はっきり喋ります^^ 嫌がらせを受けていたの...
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塀の中の男たち
2025年04月28日 11:34
日本では行ったことがないけれど、イギリスでは頻繁に行く場所
そう、「刑務所」です
こちらは官製刑務所と民間刑務所があり
刑務所単位で、受刑者の犯罪の重さが分かれてます
年齢はまちまちですが、面会などはどこでも比較的オープンであり
私はよく「家族やパートナーの代理人」として、受刑者のビジターリストに登録されてます
(受刑者が刑務所に”この人は自分を訪ねて来てくれる人”という登録をしないと、面会の予約ができません)
本来はボスや副ボスが行くものだ、と思われがちですが
・弁護をしに行くわけではない(ボスに言われて、書類にサインを貰うことはある)
・家族が面会に難色を示している場合、アフターケアとして面会しておく必要がある
(再犯防止の一環である)
・受刑者からの指名(ボスとかだと緊張してしまうが、私だと平気という受刑者は多い)
で、犯した罪の重さにもよりますが
面会時間は刑務所毎に違うし、受刑者毎に違います
15分しか許可されない人もいるし、1時間(大抵、最大1時間です)もいます
持ち込みは基本、すべてチェック(刃物や銃器、食べ物やタバコなどはNG)
中でも薬物などは、かなり厳重です
私も何度もあちこちの刑務所に代理で行ってますが
どこも「大麻はしてないよな?口の匂いをチェックさせてもらうぞ」
なんて、毎度のこと
今でこそ看守さんから「よう、イチゴ!今日は誰の面会だ?」
と、勝手知ったる関係ではありますが
それでも基本は
「今日は何を持ち込む予定だ?」
「服の中にまだ出してないものがあれば、ここのカゴに全部出してくれ」
「靴下の中は?ストッキングの中は?」
「胸の谷間にコカインなんて隠してないよな?」
「ホール(女性器のこと)に隠して持ち込んだりしないよな?」
と、かなり厳重
まあ、私はそんなこともしないですし
過去の面会で1度たりとて「申告してなかったものを隠して持ち込み」とかをしたことがないので
ものすごく信用されてます
「よう、イチゴ!リストは・・・ああ、今日はトムとガブル、スゴーの3人の面会だな。
持ち込みは何だ?本と・・・これは写真だな。あとは・・・家族からの手紙か。大丈夫だ、入場してくれ」
ってなもんです
で、面会時間も多少オーバーしても、私は賄賂を贈ってるので、不問です
賄賂なんていいのか?ですって?
看守の人たちへの「ハイチュウ」は、ものすごく効くんですよ
私は常に「ノートラブル」が目標ですからね
揉めない為には、賄賂なんざバンバン撒きまっせ~
てなもんですよ
で、ゲートから中に入ると、扉に続く扉
面会時間は、刑務所にもよりますが
午前9時から12時まで、午後1時から5時までっていうのが多いですかね
面会は通常、1人(受刑者)に対して1人(面会に来た者)で面会
ですが、私の場合は信用が厚いので
カフェルームで私1人に対し、今日面会予定の受刑者がお向かいに座る
という方法をとってます
これ、細かなルールがあって
・受刑者は椅子に座っているのが基本
・受刑者が面会に来た者に自ら触るのはNG
・看守は常に帯同
・看守が面会終了と決めたら、話の途中でも終了(守らないと面会をしばらく禁止される)
・口論が始まったら面会は強制終了(事件を防ぐため)
が、大きなルールです
で、イチゴルールというものを私も設けてまして
①受刑者と私が話している場合、他の受刑者は口を挟まない(私はワイワイ楽しく話をしに来たわけではない)
②面会を増やしてほしい場合、社会復帰を諦めない(職業訓練プログラムや学習プログラムというものがある)
③伝言は受け付けない(家族に伝えたいことがある場合、手紙を書きなさいの意味)
④娘を連れて行った場合、少しでも娘を不快にさせたら二度と面会をしない(これが一番効果的)
これはものすごく重要です
看守の人たちは、いくら信用してくれているとは言え
・麻薬の密売人受刑者に対しては、麻薬取引に関する隠語などを警戒している
・傷害などの受刑者に対しては、刑務所内暴力などを警戒している
・家族へのDV、恋人やパートナーへのDV受刑者は、逆恨みなどからくる再犯を警戒している
わけですよ
なので、私が隠語だとわからなくても伝えてしまう恐れもあるし
私が面会に行くことで、何か”マズいもの”をを渡してほしいという家族もいるわけだし
とにかく、誰も不幸にならない方法というのは大切なんです
娘を連れて行くのは、もうしょうがないことで
・今で言うと、末娘の通うナーサリー(保育園的施設)は午前と午後の部で園児が違う(強制的に午後は帰される)
・世の中というものを表も裏も理解することが大切と理解してほしい
からです
でも、刑務所というものは
あるいは受刑者という人たちは
「とにもかくにも、子どもたちにものすごく紳士淑女」であり「とにもかくにも優しい」
わけです
受刑者「やあ、はじめまして」
ファティマ(末娘)「こんにちは」
受刑者「俺はガブル、名前はガブルだ。きみの名前を聞いてもいいかい?」
ファティマ「私、ファティマ。こっちはママ」
受刑者「ファティマ、素敵な名前だ」
ファティマ「ありがとう。ママがくれたの」(私が名付けたと思っている)
受刑者「今日はママと一緒にここに来たのかい?」
ファティマ「そう。ママが1人でお出かけは不安だから、私が一緒に付いてきたの」
受刑者「それはとても優しいね」
ファティマ「ガブル、あなたはここで暮らしてるの?みんなと仲良し?(ここが刑務所ということは理解している)」
受刑者「ああ、もちろんだ。みんなと仲良くここで暮らしているよ」
ファティマ「ここは悪いことしたら入る部屋だよ?ガブルは何をしてしまったの?」
受刑者「ああ・・・人を傷つけてしまったんだ」
ファティマ「それはいけないことだね。もう悪いことしない?」
受刑者「もちろんだ!俺は誰も傷つけない」
ファティマ「じゃあ、私と約束する?」
受刑者「ああ、君にも神様にも誓える。二度としない」
ファティマ「じゃあ、認めてあげる(I'm gonna trust you)」
受刑者「参ったな、イチゴ、君の娘には敵わない」
イチゴ「当然でしょ?私の娘だよ?」
ファティマ「約束したのにガブルが悪いことしたら、私は仲良くしてあげないからね」
受刑者「大丈夫だ、二度としないって君と約束した」
今まで三女アンから末娘ファティマまで
6人の娘を連れてきましたが
子どもからの言葉は、どの大人からの一言よりも
ものすごく彼らの心を抉るようです
私が関わっている受刑者は全員、「職業訓練」もしくは「学業・学習」プログラム参加者です
職業訓練は、色々ありますが
基本は企業から人がやってきて、技術を教えて繰り返し訓練するというもの
工業系の訓練者が多いですが、最近はバリスタとかもあります
カバンや靴を作るというのもあるし、針やミシンなどで縫物っていうのも男女問わずあります
彼らの再犯理由は大抵「仕事がない」です
EUを離脱してから不法移民が増えていますが
簡単な作業(剪定など植木に関わる仕事)などは、ほぼ不法移民にとられ
他にある低賃金の仕事は皆無です
かといって、いわゆるホワイトカラーの仕事は能力やそれらを裏付ける学歴が無いと雇用されないし
肉体労働のようなブルーワークも「毎日同じ時間に出社する」といった基本すら出来ない人を雇いません
敢えてキツい言い方をしますが、受刑者の大半は「人として底辺をウロウロしている」人物が多いんです
挨拶が苦手、目を合わせて話すことが出来ない、何でも他責、読み書きが皆無などなど
・学校に行ったことがない
・親がいない、あるいは薬物中毒やアルコール中毒
・生きてきた環境がスラム街
刑務所によりますけど、こんなのが多いんですよ
なので、字が読めない=スマホでアプリすら使えない
数字がわからない=賃金を胡麻化されてることすら見抜けない
親の愛情がない=人から期待される、信用されることが理解できない
とまあ、なんとも残念な状態になってしまうわけで
なかなか厳しい
なので、家族や親類からの援助もなければ、面会も望まれない
出所しても、戻る場所がなく再犯を繰り返すというのもあったりします
これじゃあ意味がない
私は毎回
・まずは犯した罪に対して、償う行為をすること
・謝るべき被害者がいるなら、相手が望む場合謝罪をすること
・それらを行って、初めて己の生き方を選択できる
と伝えてます
中には、人の命を奪ってしまった受刑者もいます
大抵は16~18年ほどで出所の判決を受けた人が多いですが
無期懲役といった判決(25年ほどで出てくることが多い)も人もいますし
終身刑も1人います(こちらは絶対に生きて出られません)
私だって、生き方を間違えたら
彼らと同じような人生をおくっていたかもしれません
決して、他人ごとではないのです
そのうち女性刑務所バージョンも書きます
ではでは~








このデジログへのコメント
受刑者の年齢次第だとも思いますが、
無垢な子供(特に可愛らしい女の子)の言葉に
一時でも心が動かない人はいないかと。
しかし子供にとっては、究極の社会体験ですね。
やむを得ずとは言え、素晴らしい!
ハイチュウが賄賂、優しい世界。
イチゴさんのようなナイスバディが面会なんて受刑者の男性には目の毒ですね。
イチゴちゃん、オンナとしても最高ですね
日本に帰ってくることをお待ちしています
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