- 名前
- 狭山の卓也
- 性別
- ♂
- 年齢
- 65歳
- 住所
- 埼玉
- 自己紹介
- 自由コメント:いい人(よくいわれる、ダメですね。) 恋愛に大切な事:思い 出会う前に...
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優しく彼の指が
2025年03月29日 00:23
私に触れる 歩くとき 花を見る時 そして 私を見る時 その指は いつも私に優しく触れていた
「この指輪を君に」彼はそう言って 小さな箱から指輪を取りだした
「君の指にはめるのが怖いんだ もし 君が僕の手から逃げたらって考えると」
そんな心配は無用だ 私はもう あなたから逃げたりしない
でも あなたは知らないだろう 私があなたの前から一度逃げ出した理由を だから
私は何も答えず彼の目を見つめるだけに留めた
彼は私の左手を取り指輪を薬指にはめた
「ぴったりだ」彼は嬉しそうに言った
私は彼の手を握り そして その指をそっと撫でた
「ありがとう♡」と私は言った
彼は私の肩を抱き寄せた「愛してるよ」と彼は言った
私も彼の目を見つめたまま頷いた
私たちはしばらくの間そうしていたが やがて彼が口を開いた
「君に見せたいものがあるんだ」そう言って彼は立ち上がり
部屋の奥にある引き出しから何かを取り出した
旧い写真 二人の子供が映っている 私達だ
小さな子供の頃二人は写真を撮っていた
「ず~っと好きだった」「憶えていたの?♡」「ああ」
「引っ越すことを知っていたから逃げたの 私も好きだった♡」
「な~んだ 思い出さない様に 黙っていたのに」「ごめんなさい♡」
私たちは抱き合った そして再び唇を重ねた
「でも やっぱり怖かったわ あなたに嫌われたくなかったから♡」
「僕が君を嫌いになるもんか!」
そう彼が言ってくれたので安心した 私は彼の胸に顔を埋めた
「引っ越してからは寂しかった とても♡」「ごめんな」
彼は私を抱きしめながら呟いた 私たちはしばらくの間そのままの格好でいた
もう離れる必要はなかったから
この幸せを噛みしめるように
彼の手が私の頭に触れるたびに私の体はピクンと震えた・・・
あなたに 素敵な 時間が 訪れます様にsayamanotakuya
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