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甘美な思い出

2025年02月15日 00:24

甘美な思い出

ソフトな口どけプリンプリン 唇に残るゼリーの感触 口の中に滑る葛餅の舌触り
それらの甘美な記憶が 彼女の感情を揺さぶった しかし彼女はすぐにその口元を引き締める 

まだ気を抜くわけにはいかないからだ
(ダメよ 私 思い出してはダメ・・・)

そして彼女は再び 自分の感情に蓋をした
(・・・でも あのソフトクリームは本当に美味しかった)

「あ あの・・・」そんな彼女に おずおずとした声がかけられた
「ん? どうしたの?♡」「いえ その・・・なんだかすごく思いつめた顔してたから・・・」

「あ・・・ あはは・・・バレちゃってた?♡」
「はい なんかすごく深刻そうな顔でした」

「う~ん・・・ごめんね心配かけちゃって♡」
彼女は申し訳ないと軽く頭を下げた

「い いえ! そんなとんでもないです!」
「ふふ ありがとうね♡」

(本当にいい子だな~この子)
彼女は改めてそう思った そして同時にこうも思った

(こんないい子があんな目にあうなんて絶対ダメ!)
それは彼女の偽らざる思いだった だからこそ彼女は言った

「ねえ? よかったらだけど一緒に服屋さん見てかない?♡」
「え?」

「なんかね~私さっきからずっと服が気になってるの でも一人じゃちょっと行きにくくって・・・
だからもしよければ一緒に見てくれないかな~って♡」

「え? あ・・・はい!」
(やった!)

彼女は心の中でガッツポーズをした そして同時にこうも思った
(ごめんね・・・でも私どうしてもあなたの事助けたいの・・・♡)

彼女は自分の感情を再確認した「ふふふ・・・♡」「え? あの・・・どうかしました?」
「ううん! なんでもないよ あ!それよりさ早く行こうよ!♡」

「は・・・はい!」彼女は彼の手をとって駆け出した
(待っててね~私のかわいい後輩ちゃん♡)

そして彼女は改めて思った
(絶対に助けて見せるからね♡)

その思いの強さゆえに彼女は気づかなかった いや気づくことができなかったのだ 
自分の服がいつの間にか変わっていたことに・・・

あなたに 素敵な 時間が 訪れます様にsayamanotakuya

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