婚活

裏で終活の話をしたので表では趣向を変えて婚活の話を。


今ね、メールを使ってても、ネットを閲覧していても、婚活サイトの広告、多くありません？

わしには目についてしょうがない。

まあ、結構紹介所のような会社は古くからありましたし、仲人という、現代では形だけになっている制度も、往時は面識がなかった二人を引き合わせたが故にそう呼ばれた訳で、そう考えるとそのネット版と思えば何も不思議なことはありませんな。


しかし、今のネット界を眺めていると、今の婚活サイトの盛況は不釣り合いに見える。そう思いません？ 社会の高齢化が進み、少子化が悲観的なまでに進んでいる現状で、何故若者を対象にした




と、ここまで書いてわしは気づきました。そう、そうした婚活サイトが対象としている男性ユーザーは、若者ではないんです…


わしの年齢かは分かりませんが、恐らく20代の若者は想定したユーザー層には含まれていないでしょう。30代以上の、経済的に多少以上の余裕があり、真剣に結婚を考えている年代。


そう考えて合点が行きました。なるほど、それは流行る訳だ。


わしの周りでも、40代以下の男性の同僚は未婚が多い。稼ぎも世間以上にある筈なのに、今でも趣味に金と時間をかけ、その生活に満足している。


これね、わしの世代では考えられなかったことです。就職してある程度の稼ぎが出来るようになれば、結婚して当然と思われていたし、思っていた。


大学を卒業して入社した会社の同期で、一度も結婚しなかったやつというのは思い浮かびません。


それが。


変化し出したのは平成に入りしばらくした頃やと思います。



何故か。


もちろん、原因は多数あり、その複合的な結果が現状であることは間違いありませんが、一つ、思い当たることがありますのでその話。



当時、わしは日本にいなかったので、どのように世相が変化したか、リアルタイムで感じられなかったんですが、時々一時帰国して感じたことの中に、人々の生活スタイルの大変化があります。


何か？



勘の良いフレンドさんはもうお分かりでしょう。





携帯電話です。






久しぶりに一時帰国した日本で電車に乗ると、皆さん、何か下を見ている。


異様な光景でしたね。何が起きているのか分からなかった。


良く見ると、そう、皆さん、手元の携帯電話を熱心に見て、操作している訳ですよ。


当時わしが住んでいた国では、そんなことはありませんでした。まあ、公共交通機関がないに等しい国でしたから、そうした光景自体が存在しなかった訳ですが。


当時は今で言うガラケーの時代で、出来ることは限られていた筈ですが、それでも充分に破壊的であり、その後の事態の深刻化への布石は完成していたと考えます。



そう、その後のスマートフォンの普及ですよ。事態を決定的にしたのは。


これまでは対面の交流がデフォルトだったのが、オンラインでの、実態を伴わない交流に置き換わった。

これね、簡単なことやありません。何が起きたか？

未婚率の上昇です。


会って飲んで騒いでいれば芽生える筈の交流、出会い、家庭が、そうして未然に終わり、結果として今の惨状につながったとわしは思っています。


惨状？



勿論惨状です。今の少子化は国家として緊急事態であり、喫緊の課題であることは疑いようがありません。



それなのに岸田内閣が打ち出す「異次元の少子化対策」は実効がないことばかりで、これで事態が改善するとは誰も思わないでしょう。


勿論、正規労働者の減少、低賃金化といった経済的な要因も大きい訳ですが、それは若い二人が決心してことに当たれば解決できる範囲やとわしは考えます。


そこでわしは提案します。



スマートフォンを禁止する法律の制定を！


もちろん、日本の巨大市場が消失することでスマートフォンの部品を供給して多額の利益をあげている企業は大損害を受けますが、一時のことでしょう。


加えてガラケーに搭載したカメラの機能にも制限をかける。するとデジカメの売り上げが爆上がりします。


いいことだらけやないですか。


うむ。我ながら良い提案じゃ。




皆様、良い連休を。