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唇が見える
2021年06月01日 20:38
私がまだ学生だった頃、都内のオンボロアパートに住む兄が連絡をして来て、
唇が見えるステレオを買ったので見に(聴きに)来いと言うので、週末に遊びに行った時の事です。
当時兄はフルートを吹く事が趣味で、フルートのレコードは勿論、相当な数のレコードを持っていました。
私はどちらかと言うと、クラシックよりも、J-POPやロック、ジャズファンだったので、フルートのレコードにはあまり興味は無かったんですが、唯一、ジェームズ ゴールウェイ というフルート奏者の音の素晴らしさには驚きました。
音楽といえばCDやウォークマンで聞くことが当たり前だった自分にとって、兄のオンボロアパートで聞いたステレオの音は異次元の感動を与えてくれたんです。
ステレオと言いましたが、正しくはオーディオであって、それはまさに『唇が見える』音なんです。
『マイクロ』というレコードプレーヤーに、『シュアー』という針。
そして、『ラックスマン』というアンプに繋がった『タンノイ』製のスピーカー。
このオーディオから出る音の豊かで心地よい音色は今でも忘れられません。
CDが普及して随分と時間が経ち、音質の良い、スーパーオーディオCDなんてのもありますが、今でもレコードの音に比べたら、笑っちゃうくらいチャチな音です。
なんて事を言っていると、最近のオーディオファンの方からは怒られてしまうかもしれませんが、、、。
そんなことから、私はオーディオに対する基準が変わってしまいました。
ピアノは指使いが見える。
ボーカルは唇が見える。
バイオリンは弦と弓の当たりが見える。
良い音である事は当たり前。
それを超えて、演奏者の息遣いや、指や唇が見える事に本当の音を感じるんです。
しかし、そんな事を言っていると、うん百万もするオーディオになっちゃうのでビビります。
しかし、最近、気がついた事が。
母親が使っている小さなポータブルラジオ。
きっと買ってから40年は経っている、小さなソニーのラジオです。
スイッチを入れたら、
伊豆諸島には波浪注意報、、
なんて、AM放送のNHKのアナウンサーの唇が見えるでは無いですか!!!!!!
そう、これはオーディオシステムの問題ではなくて、聞く側の気持ちの問題だったんだと。
伊豆諸島には波浪注意報、、、、
あのオンボロアパートで聞いたフルートの音を思い出しました。
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