- 名前
- 朝太郎
- 性別
- ♂
- 年齢
- 83歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 長い人生、アートに関するいろいろなことをやってきています。だから、趣味趣向がかなり偏...
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【お題日記】得意技 盲目の方のための彫刻
2021年01月29日 11:33
もうだいぶ昔のことになってしまいましたが、渋谷の松濤美術館(渋谷区松濤2丁目14−14 白井晟一さん設計の小さなとても素敵な美術館です. 昭和56(1981)開館) で、表題のような展覧会をやったことがあります。
当時デザイン学校の先生をしていたので、同じ課題を出してみました。
学生たちは、本当に途方に暮れていました。
学生だけにやらせるのはダメだと思い、僕もそれに挑戦してみました。
造形とかデザインというのは、目に見える形を大前提に考えていましたから、どう考えていいのか、確かに途方に暮れました。
視覚がダメなら触覚あるいは聴覚が頼りです。
聴覚に訴える彫刻も音だけになると、音楽の分野になってしまいます。
視覚+聴覚ならティンゲリーという彫刻家の作品があります。
ここは、触覚だけをテーマにしてみました。
手の中に収まる大きさ、彫刻の肌触り、形態をなぞって行った時の訴える力。
こんなことを考えながら作っていったものが、写真に見るものです。
視覚に訴えるものではないので、写真でしか紹介できないもどかしさはありますが、しょうがないですね。
落としたり少々乱暴に扱っても壊れない、仕上げ塗装をして剥げたりすることのトラブルを避けることを考えて、ヨットのマストに使う、とても硬い木を選びました。
彫刻刀やナイフでは、硬くて扱えないものです。
ディスク・グラインダーで削り出すしか手段がありませんでした。
途中何度も目を瞑り手の中でコネ回し、感触を確かめながら進めました。
仕上げは、ペーパーで磨いただけのものです。
30年以上経ちますが、その光沢は全く衰えていません。
すごい木もあるものです。
このデジログへのコメント
こうやって画像を見る
そして目を閉じて その丸みや
だんだんと薄くえぐれて辿り着くエッジに
思いを巡らせます。
今日はとても寒くて手が冷たい
さわってみたい
背骨さん、とっても素敵なコメント嬉しいです。ありがとう!
冷たい指先も優しく受け入れてくれるでしょう。
そして、どちらともなく指を絡ませるように答えてくれるはずです。
触れて感じる彫刻…
素敵ですね☆
昔、天然石を扱うお店で働いていた時に、
特殊な“布を磨くための石”を探している
お客様がいらっしゃいました。
その布がどんなものだったのか、
今でも気になります。
コメントありがとうございます。布を磨くための石ですか! 初めて聞きました。天然石、夢があって楽しいですよねー。銀粘土は、メノウで磨くんですよね?土を塗った壁を石で磨いて光らせるというのもありますよ。
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