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本日の書作品 忘らるる身をば思はずーー

2020年10月14日 06:56

本日の書作品 忘らるる身をば思はずーー

本日私が書いた書作品は
百人一首(38番) より
 忘らるる (わ春らるる)
 身をば思はず (身を盤思者寸)
 誓ひてし (千可比て志)
 人の命の  (人能伊農ちの)
 惜しくもあるかな (惜しくもある可那)  
 
右近 『拾遺集』恋四・870 詳細記事は『ちょっと差がつく百人一首講座』から転載しました。 
ほれたはれたは男女の仲。恋に別れはつきもので、 いつもたくさんの男女が相手の冷たさに泣かされていることでしょう。しかし、めそめそ泣いているだけが能ではありません。泣きたい気持ちを抑えて、皮肉や嫌みのひとつも言ってやるのも心の強さです。そうして笑い飛ばすのも、失恋の痛みを忘れる良い方法かもしれません。 今回は、平安時代女性のそんな強い一面を お目にかけましょう。 ■□■ 現代語訳 ■□■    忘れ去られる私の身は何とも思わない。けれど、いつまでも愛 すると神に誓ったあの人が、(神罰が下って)命を落とすことになるのが惜しまれてならないのです。   ■□■ ことば ■□■  【忘らるる】 「忘(わす)る」は下二段活用の動詞ですが、ここでは古い形である四段活用で扱っています。 「るる」は受け身の助動詞連体形で、「忘れ去られる」という意味です。  【身をば思はず】 「身」は自分自身のことで、「を」は格助詞、「ば」は強意の係助詞「は」です。「を」に続く時には濁って「ば」となります。 「ず」は打消しの助動詞終止形。ここで一文が終わります。 全体で「自分自身のことは何とも思わない」という意味。  【誓ひてし】 「て」は完了の助動詞「つ」の連用形で、「し」は過去の助動詞「き」の連体形です。以前、いつまでも君のことは忘れない、と神に誓った、という意味です。  【人の命の】 「人」は自分を捨てた相手のこと。上の句の「身」と対比的に使われています。  【惜しくもあるかな】 惜し」は(男が神罰を受けて命を落とすので)失うにしのびな  いという気持ちを表します。   ■□■ 作者 ■□■右近(うこん。生没年不明)  右近少将藤原季縄(すえなわ)の娘。10世紀前半の人で、醍醐天皇中宮穏子(おんし)に仕えた女房です。「右近」はその女房名です。天徳4(960)年の内裏歌合などに出て活躍し、歌才を謳われました。恋も華やかで、「大和物語」には、藤原敦忠(あつただ)・師輔(もろすけ)・朝忠(あさただ)、源順(みなもとのしたごう)などとの恋愛が描かれています。

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