- 名前
- 絶妙な塩梅のブス★その名は如月
- 性別
- ♀
- 年齢
- 24歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- ご訪問ありがとうございます 読むだけでモテる日記を時折投下します (効果には個人差...
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心を亡くしていた事を覚えておこう
2020年08月25日 18:59
メトロの某駅近くの100m余りの地下道にはたくさんのホームレスの人達が住んでいる。それなりに整備された地下道にそういった人達が整然と連なって横たわっているのを見る度に資本主義の上辺と底辺の狭間を垣間見ているような何とも言えない気分で通り過ぎていた。
が、今日はその中によく知った顔を見つけたので図らずも立ち止ってしまった。
声を掛けようかと思ったけど熟睡してる様子だったのでそのまま立ち去った。
去年の9月頃まで同じ部署にいた子だった。
蝉の声が聴こえ始めた頃に入社してきて2ケ月余りで辞めてしまった。
と言うか辞めさせてしまった。
誰もが知っている有名な大学出身で、私が働いている会社に来る少し前までは超大手の商社に勤務していた。
なのに、という言い方はしたくないけど最後まで何も出来ない子だった。
スキルが低いとか経験不足といった問題ではないレベルだった。
朝教えた事を昼にはもう覚えていなかったり、毎日毎日通る道で迷ってしまったり、
もはや正常な社会生活もままならない状態に彼は達していた。
加えて、まるで機械の如く感情の起伏が無かった。いつも自分の顎のあたりを無表情のまま殴り続ける癖があった。少し知的障害的な要素があったのかもしれない。
彼が入社した時期にたまたま適任者がいなかったので私が教育係に据えられたけど、手に余るなどと言う以前に手の施しようがなかった。
それでもなんとか社会で通用するスキルを身に付けさせようと毎日悪戦苦闘した。
親御さんとも何度も面談したが状態はまるで好転する事は無かった。
打っても打っても全く響かず、挙句に現場で大事なクライアントさんに危うく怪我をさせそうになってしまった彼を私は放逐した。
修羅の日々を見ていた周囲の誰もが私を労い、それまでの労苦を称えた。
それが情けなくて辛くて仕方なかった。
彼を育てられなかったのは私の力不足以外何の理由もない。
私は「烏合の衆」など存在しないと真剣に思っている。
烏合の衆が発生するのは指導者の力量不足に他ならないからだ。
その時期はとにかく忙しくて、自分自身も単なるバイトな身分でまだまだ仕事も覚えていかなくてはならなかったので、とてもではないけど彼に全力で心を注ぐ事は出来なかった。
地下道に横たわっている彼を見ながらそんな言い訳しか出てこなかった。
忙しいとは心を亡くすと書く。
心を亡くすという事は人間性を無くすという事だ。
あの時、心を亡くしていた事を覚えておこう
このデジログへのコメント
手の施しようの無い新入社員を見る度、採用した担当者の力量を疑います。
自社で、やって行けるかを見抜く力も必要かと。
ドラマが出来そうな感じですね♪
とても心配ですね・・その人がつながるべき、助けを得られる制度や場所につながっていないのか・・
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