- 名前
- 松田文学男爵
- 性別
- ♂
- 年齢
- 60歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 僕はアンドロイドなんだ。 アンドロイドだって夢は見る。 でも、それはキミたちのように...
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今年のヒット本
2019年08月18日 23:25
明日から3日は午後出なので楽だけど、一番暑い時間に行かなきゃならないのが嫌だな。
行けば快適図書館なんだけど。
ガンガンに冷房効かせて女子高生と戯れつつ本を読むというある意味理想的な職場ではあるが、なんというか、もう少しなんかないだろうか。
今年のヒットは「死の海」という本。これは良かった。
1955年に起きた三重県津市の橋北中学校水難事件のレポート。
なぜ今更と思うかもしれないが、この事件は学校の水泳授業で海で泳いでいた女子中学生が100人以上いっせいに溺れて36人が亡くなった痛ましい事件。
この事件の影響で全国の学校にプールが作られたのだから我々も無関係ではない。
問題は、事件後に週刊誌のインタビューで、助かった生徒が、防空頭巾を被った沢山の女性たちに海に引きずり込まれた、と証言したこと。
これがこの事件を一気にオカルト話に持ち込んだ。
この事実を丁寧に取材したのが「死の海」。
ある程度この話の裏は知っていたけど、やはりきっちり取材されて公表されたのはよいこと。
幽霊話よりも重大ポイントは、まさにあの年に、津市が予算削減で海での水泳の授業を船で監視することをやめた、ということ。
こういう事情が幽霊話のおかげで消されてしまった。
幽霊話のメリットというか役割は重大な事実から目をそらすことにある。
そもそも、この幽霊話をしたという女生徒はインタビューでそんな話は全くしていない、と証言している、
じゃあ、誰がどこからそういう話を持ち出したのか、ということでしょ。
この事件は今では有名な幽霊話として流通しているわけで、重大な学校における水難事故としては扱われない。幽霊話がうまく機能しているわけだ。
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