- 名前
- pinkno-bura
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- 年齢
- 61歳
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- 岩手
- 自己紹介
- 女装のまま女性として日々を暮らしております。
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生きている矛盾・・・その1
2019年08月04日 21:57
やっと、ここまで編集さんが進んだのだ!
ってか、ここに日記を書くのってお久しぶりぶりっ子ね^^
普段は「アメブロ」さんの方に書き書きしているから^^
では、さっき編集したページをアップしてみるわね^^
生きている矛盾・・・その1
直美は、京子の言葉の意味が理解出来なかった。
京子の言葉をそのまま訳せば(夏樹さんは京子に来て欲しいと思っている)となる。
しかし、現実には(夏樹さんは京子には会いたくないと思っている)ではないだろうか?
「ねえ、その逆って夏樹さんが京子に来て欲しいって事なの?」
「違うわよ・・・」
「はい・・・?」
「この先、私に見られたら困るような事でも何か起きるんじゃないのって事」
「京子に見られて困る事って・・・もしかして、雪子さん?」
「じゃないの?私は知らないけど」
いや、あのですね・・・それではさっきの言葉の説明になっていないような気がするんですけど。
「あの・・・それって・・・」
「ああ、言い方が悪かったみたいね、簡単に言うとね、あの人は、自分が私の近くにいたら私が迷惑するんだろ?って、勝手に思い込みして勝手に遠くに行こうとしているって事なの。誰も迷惑だなんて言ってないのに、それじゃ、まるで私があの人を追い出したみたいで、私一人が悪者みたいじゃない?」
いや・・・あの・・・なんか支離滅裂になりかけているような気がするんですけど・・・。
ようするにこういう事かしら?
夏樹さんは、京子に会いたくないから引っ越したわけではない・・・。
夏樹さんは、京子に迷惑が掛かるから引っ越したのだと。
そして京子は、別に夏樹さんが近くにいても迷惑ではないのに・・・と、京子はそう言いたいのかしら?
もしかして、京子は子供たちにどう思われるか?を、心配しているのかな?
京子が、いつもいつも夏樹さんの悪口ばかり言ってるから夏樹さんが引っ越してしまったのだと。
子供たちに思われるんじゃないだろうか?・・・こっちも可能性としてはあるわよね?
そういえば、夏樹さんって子煩悩だったみたいだし。
夏樹さんが引っ越す事で、京子が子供たちや周りの人たちから悪く思われるかもしれない?
世間体を気にする京子としては、そう思われるかもしれないと心配しているわけなのね。
ようするに、京子は自分は悪く思われたくないってわけだ・・・。
う~ん、我ながら分かりやすい解読だわ。
「ようするに、京子は自分が悪く思われたくないっていう事なの?」
「そういう事じゃないのよ」
「へ・・・?」
「う~ん、なんて説明したらいいかしら」
「出来れば私にも分かるようにお願いしたいな~なんて」
「う~ん、どういったら分かるかな?そうね、簡単に説明すると、私を一人にしたくないくせに、私のために私から離れようとしているって事かしら?」
「はい・・・?」
ホントはその反対、私が一人になりたくないって知ってて私から離れて行くあの人。
私は一人では何も出来ないって知ってて、それでも私から離れて行くのは私のため・・・。
あの人が近くにいると、私がいつまでも歩き出せないって勝手に思い込んで・・・バカな人。
京子は、少し考えるような仕草をしながら見つからない視線を窓の外へ移していく。
きっと窓の外に広がる景色は直美が見る景色と同じはずなのに・・・。
京子には、忘れたいと思うあの頃の二人にしか見えなかった景色と、同じ景色に見えていた。
「求めない願いだってあるのよ」
そう短く呟きながら、嬉しそうな笑みを浮かべる京子の瞳の奥で寂しさが静かに姿を隠していく。
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