二十歳の頃の霊体験

本当にあった話なので…嫌な人は回れ右してね





大阪にはむろいけ園地ってあるんです
今は、ハイキングコースなんてあって
家族連れて森林浴なんてところなんだけど
昔は、何にもないただの池と山なんだよね
その頃は、池の縁まで車で入れて
夜なんて月明かりしかなく
真っ暗、当然人なんていない場所だった

その頃、車を買ったばかりで
夜中にドライブとか走り回ってたんだけど
高校の友達が失恋して…
愚痴を聞きながら飲むかって
ビールを買って夜にむろいけまで
行こうか…なんて事で
車を走らせたんだけど
池の縁に着いたのが夜中の12時ぐらいかな

さすがに、誰もいなくて
辺りは真っ暗
車の室内灯で少しだけ
車の周りが見えるぐらいかな

友達の愚痴を聞きながら
ビールを飲んで二時間くらいかな
気がつけば雨が降りだしてきて
少し窓を開けてたから雨音だけ聴こえてたんだけど

ざっ…ざっ…



足音が聴こえてきた…
なんだ？って外を見ると赤いハイヒールの
足が見えてドキッとした

二人でビビってると
女の子が覗きこんできて

この道を進むと163に出ますか？

尋ねてきたんだよ
年の頃は16ぐらいかな
黒いワンピで傘もさしてないから
びしょびしょに濡れてたんよ

違うよ、その道は阪奈道路に出るから

そう答えると、女の子は
ありがとうございます

違うって言ったのにその道を
進みだしたんだよ…

姿が見えなくなってから
友達が送ってあげようかって
言い出したから

その道を女の子を追いかけたんだけど