一人ファインプレー

仕事柄、頻繁にプレゼンをする機会があるのですが、

僕には遅刻癖があって、
よく5分10分定刻に遅れてしまいます。

相手に対して失礼で、
ビジネスをする上で最もしてはいけない事といわれるのですが、
治らないんです。

某スイスの貿易関連の会社の
ジェネリック薬品の研究施設の設計についてのプレゼンで
スイスから来日していた副社長を30分待たせたことがありました。

遅れてプレゼンルームに入ると、
参加者全員の気持ちが僕から離れているのが解りました。

クライアントへの紹介者である不動産ディーラーの担当者2人も、
完全にあきれ顔で、僕と目を合わせることなく、
何事か話し合いながら舌打ちしているのが見えました。

完全アウェイ状態、どうする。
やるしかない。

社運をかけたプレゼンのはじまりです。

声を張り上げて、まずは注目させてスタートです。

身振り手振り、ユーモアを交え、リズム良く、
徐々にみんなが引き込まれてくるのが解ります。

副社長が大きくうなずくと取り巻きが微笑みます。

副社長が質問するとみんなの集中度が高まります。

フィニッシュ。

副社長が僕に握手を求め、
「素晴らしい。契約はどのように進めたら・・・」
と言いかけたら、側近が、
「まだ2組プレゼンが残っていますからその後で」

何と、他社、2社のプレゼンを前に、
完全に副社長の心を掴んでしまったのです。

と、よく窮地に追い込まれては乗り越えてはいるのですが、
そんなことなら遅刻しないで普通に行けば窮地に陥ることも無いじゃないかと、

でも、治らないんです。人生に甘えているんですね。

自らが危機を招いて自らを救う「一人ファインプレー」

抜け出ないといけません。

おそまつ様でした。