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見るまえに跳べ
2013年04月29日 03:53
「見るまえに跳べ」
大江健三郎の小説のタイトルですが、
この言葉が好きで、
これまで行き当たりばったりに生きてきました。
何か決断しなければならない時、
どうなるかわからないから止めるとは考えず、
わからないから、まずやってみると判断します。
やってみると新たな発見があって、次に行く道が見えてくる。
また決断を迫られて・・・また次にと、
次々に違うスゴロクの盤に移動していくような人生です。
最初の大きな跳躍は19歳の時で、
単身ロンドンに渡りました。
英語をろくに話せませんでしたし、
まったく身寄りも無かったのですが、
当時僕が傾倒していた音楽の道を究めるための場所はロンドンしかないと思い込んで、
スーツケース1個とギター1本を持って、とにかく行ってみました。
降り立ったのはヒースロー空港でした。
世間知らずでしたから、
入国審査で「何をしに来ました?」との質問に、
「働きながらしばらく滞在して音楽活動をします。」と正直に答えてしまいました。
その時は労働許可証の存在すら知りませんでした。
すぐさま奥につれて行かれて、一通りの身体検査、持ち物検査を受けて
入管の部屋で一泊させられることになりました。
翌日、当時の僕の英語がつたないものだったことが幸いして、
審査官は僕の真意を聞くべく、エアーフランスのCAの日本人女性に
通訳を頼んでくれました。
彼女は、労働許可証を持っていないと働けないこと、
入国したいのなら観光目的にしなければいけないこと、
地下鉄の乗り方や、サウスケンジントンあたりに良心的なB&Bがあることなど、
いろいろなことを、審査官との通訳をするふりをしながら教えてくれました。
彼女のおかげで、なんとか入国できることとなり、
ロンドン生活のスタートという運びとなりました。
と、まあ、
自分で跳躍しているつもりが、
結局誰かが落ちないように手助けしてくれて、
ぎりぎりのところで何とかなっているのが僕の人生です。
「生かされている」のをいつも感じています。
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